えっ…屋根ぶった斬り!? 成人式で大暴れした「謎オープンカー」の末路とは? “一発アウト”な不正改造車に意外な需要も
毎年のように成人式で目撃される、屋根を大胆に切り落としたド派手な「屋根カット車」。実はこれ、極めて危険な不正改造で公道走行は一発アウト級の違反です。そんな“無茶なクルマ”たちも、自動車税の課税が迫る3月に入ると一斉に処分ラッシュを迎えます。元に戻せない改造車の悲惨な末路と、意外な買い取り事情に迫ります。
なぜ? 成人式で使われたクルマを専門で買い取る業者も登場!
一度屋根を切ったクルマをもとに戻すことは数百万円の費用が掛かることが分かりました。
となると、このような屋根カット車はほとんどの場合、成人式の暴走用、撮影用に使用して終わり…というパターンかと思われます。
なお、過去には仮ナンバーを付けた成人式仕様のDQN車がありましたが、一般ユーザーが仮ナンバーを正しく使うための用途としては、車検のための整備や車検を受けに行く工場や運輸支局との往復だけです。
車検に通らないクルマを走行する場合、仮ナンバーを付けてあればいい、ということではありません。
これは、仮ナンバー(自動車臨時運行許可番号標)の不正使用となります。
さてこのような中、近年は成人式仕様のクルマを特別に買い取る業者も出てきましたSNSに成人式車両の買取について投稿があったミカサ貿易(大阪府吹田市)に聞いてみました。
―― 1月の成人式で使った屋根切り車を買い取られているのでしょうか?
これまで買い取ったのは2024年、2025年だけです。
だいたい3月くらいに処理に困ってどうにもならなくなって買取依頼が来ます。
とはいえ、屋根カット車の買取はまだ数台です。弊社の買取台数は年200-350台なので、本当に稀な買取となります。
―― なぜ、成人式で使われた屋根カット車の買取を始めたのでしょうか?
かつて、屋根カット車として使われるクルマはトヨタや日産の大型セダン車が多かったのが理由です。
それらのクルマのエンジンは海外でも人気があり、エンジン目当てでその辺りのクルマの貿易需要を見込んだものでした。
輸出するときはいずれにしても半分に切って輸出するので、屋根がカットされていてもそれほど支障になることもありません。
―― 屋根カット車を公道走行可能なクルマとして再生することはできますか?
モノコック車でメーカーやコーチビルダーでちゃんと製作された屋根カット車に関しては強度計算などの上で車検を取得することはもちろんできます。
ですが、成人式仕様で適当にグラインダーなどで屋根を切ったクルマは原則として廃車にするしかありません。
一応、溶接で綺麗に屋根を戻せば見た目だけは何とかなるような気もしますが、現実的ではないですね。
―― これまで印象的だった成人式仕様のクルマは?
成人式に使われたかどうかはわからないのですが、成人式シーズンに”フィアット500”の屋根カット車が来たのが印象に残っています。
―― 成人式仕様に限らず、ミカサ貿易さんで買い取れないクルマはありますか?
弊社は原則としてエンジン・ミッション・触媒コンバータの3点が残っていれば軽自動車から大型トラック・バスまですべてのクルマを買い取っています。
対象外となるのは上記3点が欠品しているもの(引き取りは対応しております)や盗難届が出ているクルマはもちろん買い取れません。

※ ※ ※
3月も半ばを過ぎました。
屋根カット車かどうかにかかわらず、自動車税の納付書が届かないよう抹消登録の手続きは年度末までにやっておきましょう。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。




































