買い得? メーカーはなぜ「特別仕様車」を設定するのか 常に販売されるモデルも
なぜ特別仕様車が設定されたのかを考えると真実が見える?
特別仕様車を購入する時は、まず追加装着された特別装備が、自分のニーズに合っているかを考えます。不要な装備が加わってもメリットが乏しいからです。
欲しい装備が付いていたら、ベースになったグレードと特別仕様車の価格差を確認します。特別仕様車にオプション装備が装着されていたら、価格アップはオプション価格の75%以下に収まらないと選ぶ価値が薄れます。特別仕様車の装備には、オプションと違って選択の余地がなく、強制的に装着されるからです。しかも「買い得」と宣伝していますから、安くて当たり前でしょう。プラスされた装備と価格上昇をシビアにチェックするのがよいです。
「なぜ特別仕様車が設定されたのか」「どのような特別仕様車なのか」を考えると、その車種の真実が見えてきます。
マイナーチェンジや改良も同様で「何をどのように変えたのか」を知ることが大切です。「乗り心地を改良した」なら、それまでは乗り心地に不満があったわけで、購入時には確実に改良されて不満がないか否かを販売店の試乗車で確認するとよいです。
自動車は高い買い物です。いろいろな情報を結び付けて、ぜひ間違いのない買い方をしてください。
【了】
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。