渋滞知るならやっぱりコレ! 「ハイウェイラジオ」の意外なハイテクとは 1620kHz以外も?
ハイウェイラジオではいまいる場所に合わせ、行く先や周辺の交通情報が提供されます。更新は5分おきと情報の鮮度も高く、詳細かつ簡潔な内容は、どのような仕組みで放送されているのでしょうか。
聴ける範囲は「1か所」につき3km どういうこと?
「午前〇時〇分現在の高速道路情報をお知らせします。はじめに、△方面へ向かっている方に、交通集中による渋滞の情報です。およそ〇km先の△を先頭に、〇kmほど渋滞しています。現在、△まで〇分ほどかかっています――ハイウェイラジオ△よりお伝えしました」(〇は数字、△は場所を表す)
これは、高速道路で聞ける「ハイウェイラジオ」の放送例です。「ハイウェイラジオ ここから」といった標識のある場所でカーラジオの周波数を1620kHzに合わせれば、行く先や周辺の交通情報、さらにはSAやPA駐車場の空き情報まで放送されることもあります。カーナビでもある広域の情報が表示されますが、画面を見る必要もないハイウェイラジオは運転中の情報収集に役立つことでしょう。
そもそも「ハイウェイラジオ」とは、NEXCO 3社で提供されている放送の呼び名で、NEXCO管内では全国300か所以上で運用されています。ラジオ放送なのに「か所」というとヘンに思う人もいるかもしれませんが、NEXCO東日本によると、1か所につき聴取できるのは約3kmと非常に限られた範囲だそうです。
なぜなら、ハイウェイラジオのような放送は「路側放送」といい、路肩または路側帯に設置された漏洩同軸ケーブルから電波が送信されていて、そのケーブルの長さが1か所あたり約3kmというわけです。一般的なラジオのように広いエリアに向けて電波が発せられているわけではなく、高速道路だけで聴けるようになっているのです。