氷雪の極限で磨かれる進化の真価とは? GRヤリス&GRカローラ「25式」を北海道で試す!

GRヤリスとGRカローラが、モータースポーツの現場で得た知見を反映し「25式」へと進化しています。今回は北海道の雪上公道や糠平湖の氷上という過酷な環境下で、最高出力304ps・最大トルク400Nmへと強化された心臓部や 、状況に応じ配分を可変させる新「TRACKモード」の真価を体感しました。

GRヤリス&GRカローラ「25式」試乗レポート

 GAZOO Racing(GR)が掲げる「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」。

 その思想を体現するGRヤリスとGRカローラが、さらなる進化を遂げました。

 北海道の厳しい冬の公道、そして日本でも稀有な「糠平湖氷上タイムトライアル」のコースという極限の環境で、25式へとアップデートされた最新仕様の走りを体感してきました。

 モータースポーツの現場で得た知見を即座に市販車へフィードバックするGR。

 今回の試乗では、公道での「25式」進化型に加え 、開発現場で実際に使用される評価車両をドライブ。

 氷雪路でのトラクション性能やハンドリング特性の変化をダイレクトに体験しました。

 GRヤリスおよびGRカローラは、発売後も「壊しては直す」を繰り返すことで進化を続けています。

 GRヤリスは2020年の発売以降 、24式で「ゲームチェンジャー」と呼ばれる新開発の8速AT「GR-DAT」を投入。さらに25式でも30項目以上の改善が実施され、熟成が進められています。

氷上でのGRヤリスはどんな感じ?
氷上でのGRヤリスはどんな感じ?

 一方のGRカローラも、25式において加速性能、旋回性能、冷却・空力性能の三軸で大幅な刷新が行われました。

 いずれも「S耐」や「WRC」といった実際のレースシーンでの学びが、市販モデルの改良に直結しています。

 北海道の雪上公道で試乗した25式進化型GRヤリス(MT仕様)は、エンジンの高出力化により最高出力304ps、最大トルク400N・mを発生。

 操作系では、カッチリ感の高いMTがDATとは異なる操る楽しさを提供してくれます。

 アブソーバーやEPS(電動パワーステアリング)の最適化、ボルト変更や締結トルクの向上により 、ストリートでも操作系から伝わる「しっかり感」の向上が確認できました。

 25式後期型となったGRカローラでは、構造用接着剤を13.9m延長しボデー剛性を強化。

 数値的な剛性以上に定性的な感覚を重視したという開発意図通り、スタッドレスタイヤ装着時でもNVH(振動・騒音・ハーシュネス)や動的質間の改善が明確に感じられます。

 また、進化型アクティブサウンドコントロールの採用により、ドライブの快適性と高揚感が両立されています。

 足回りは低速こそ路面のギャップを拾う傾向にありますが、速度を上げるほどフラットで安定した姿勢を見せます。

 凍結した湖面を走る「糠平湖氷上タイムトライアル」の特設コースでは、開発の舞台裏を支える評価車両をドライブしました。

【GRヤリス(24式 DAT評価車両)】

 氷上という極限の低ミュー路において、24式DAT(評価車両)は、まさに「タイムを削るための精密機械」としての顔を見せました。

 特筆すべきは、氷上競技でもその有効性が際立つDATのシフトパターンです。Dレンジのままでも常に最適な高回転域をキープするため、左足ブレーキを積極的に活用した荷重移動に専念でき、必要な瞬間に即座に強力なエンジンパワーと加速トラクションを引き出すことが可能です。

 減速時においても、適切な回転域でエンジンブレーキを発生させるため、フロントに荷重を乗せてノーズを正確にエイペックスへと導くことができます。

 さらにアンチラグシステムとレースマフラーを備えたこの個体は、ブーストの立ち上がりが極めて早く、アクセル操作に対するレスポンスが鋭敏です。

 これにより、コーナー出口で一段早いタイミングからトラクションを掛け、脱出速度を一段引き上げることが可能となっています。

 車両特性は、安定性を重視した「弱アンダーステア」の設定。軽量な車体は縦方向のG変化に強く、手元に配置されたサイドブレーキの操作性も相まって、コーナー入口での姿勢作りが容易です。

 ただし、その真価を引き出すには正確な荷重移動の理解が求められ、まさに「タイムトライアルで勝つためのアスリート」と呼ぶにふさわしい仕上がりです。

評価車両のGRカローラを氷上で試す!
評価車両のGRカローラを氷上で試す!

【GRカローラ(23式 MT評価車両)】

 一方、GRカローラのMT評価車両は、その重さとホイールベースの長さを武器にした「操る愉しさとコントローラブルな特性」が際立つ一台でした。

 GRヤリスとの大きな違いは、その姿勢変化の作りやすさにあります。小さな荷重移動であってもアンダー・オーバーの挙動をコントロールしやすく、意図的にリヤをスライドさせるようなドライビングも容易に受け入れてくれます。

 さらに、車内には長い専用サイドブレーキレバーが設置されており、軽いタッチで確実にロックさせ、コーナーへの進入姿勢を自在に作り出すことができます。

 適度な自重と長いホイールベースが生み出す挙動は終始穏やかで、氷上という滑りやすい路面においてもドライバーに高い安心感と、クルマと対話する楽しさを提供します。

 限界域での扱いやすさと、意のままに振り回せる感覚が同居した、非常に懐の深い一台と言えるでしょう。

「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」は止まらない
「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」は止まらない

※ ※ ※

 今回の試乗を通じて明確になったのは、GRが追求する「意のままの走り」が、単なる数値上のスペックアップに留まらないという点です。

 GRヤリスやGRカローラは、モータースポーツの現場で「壊しては直す」というプロセスを愚直に繰り返し 、そこで得られた知見を即座に市販車へフィードバックすることで進化を続けています。

 たとえば、GRカローラで見られたサスペンション特性の変更やアンチスクワット率の向上は 、限界域での姿勢安定性を追求した結果であり、GRヤリスにおける冷却系の強化も 、すべては過酷なレース環境下での完走と勝利から導き出された必然の改良です。

「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を継承し 、プロドライバーと共にグリップ感やロール感をミリ単位で磨き上げる。

 そのたゆまぬ歩みが、公道から氷上まで、あらゆる路面でドライバーに「走る愉しさ」と「信頼」を提供し続ける根源となっています。

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Writer: くるまのニュース編集部

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