サイレンを鳴らした「消防車」が軽自動車と衝突! 「緊急車両と一般車両」との交通事故は後を絶たず… 「道を譲る義務」は法律でどう決められている? 歩行者との“違い”も

徳島県徳島市において、火災現場に向かっていた消防車と30代の女性が運転する軽乗用車が衝突する事故が発生しました。緊急自動車と一般車両の事故はたびたび発生していますが、どのような点に注意すべきなのでしょうか。

SNSでは緊急自動車が来ても止まらない歩行者や自転車に憤りの声も!

 2026年1月14日の午後0時50分頃、徳島県徳島市八万町の交差点において、火災現場に向かっていた緊急走行中の消防車と30代の女性が運転する軽乗用車が衝突する事故が発生しました。

 消防車は午後0時30分頃に徳島市大谷町内の畑で発生した火事現場に向かっており、消防車が交差点を北から南へ直進していたところ、西から東へ走行してきた軽乗用車と衝突しました。

 なお消防車側の信号は赤色でしたが、消防車はサイレンを鳴らし、徐行しながら交差点に進入していたということです。この事故によるケガ人はいませんでした。

 また畑の火事についても約1時間40分後に消し止められ、ケガ人は出ませんでした。この事故を受け徳島市消防局は、「隊員に対し安全確認の意識づけをおこない、再発防止に努める」とコメントしています。

緊急自動車が接近してきたら止まる必要があります!(画像はイメージ、photoAC)
緊急自動車が接近してきたら止まる必要があります!(画像はイメージ、photoAC)

 上記のように緊急用務のため赤色灯を点灯し、サイレンを鳴らしながら走行する車両は「緊急自動車」と呼ばれます。道路交通法第40条の規定により、交差点やその付近で緊急自動車が接近してきた場合、基本的に車両は交差点を避け、道路の左側に寄って一時停止しなければなりません。

 加えて、それ以外の場所で緊急自動車が接近してきたときは、車両は道路の左側に寄って進路を譲るという義務が定められています。

 このように緊急自動車の走行が優先されますが、それでも緊急自動車と一般車両との事故は後を絶ちません。

 2025年12月には広島県福山市において、患者を搬送中の救急車と普通乗用車が交差点で出会い頭に衝突する事故も発生しています。この事故でも救急車側が赤信号でしたが、救急車は赤色灯をつけサイレンを鳴らし、徐行しながら交差点に進入していたということです。

 事故の原因は様々あるものの、大きな要因として一般車両のドライバーが緊急自動車のサイレン音や赤色灯に気づいていなかったり、気づくのが遅れたりすることが挙げられます。

 最近のクルマは昔と比べて遮音性が高くなっていることに加え、人によっては大音量でラジオや音楽などを聞いているケースもあるため、緊急自動車の発見が遅れてしまうと考えられます。

 ドライバーは可能な限り外の音が聞こえるように音量を調整するほか、周りをよく見て、周囲の車両が道路の左側に寄るといった動きがあれば、緊急自動車の接近に注意して運転すべきといえるでしょう。

 さらに緊急自動車が近づいてきた際、止まろうとしない自転車や歩行者に対しても厳しい声が寄せられています。

 X(旧Twitter)では、とあるユーザーの「救急車が『止まってください』って言ったら、みんなちゃんと止まるんだよ」「他人の命がかかってるのよ 素直に止まれ」などと注意を呼びかける投稿に大きな共感の声が寄せられています。

 ちなみに消防法第26条では「消防車が火災の現場に赴くときは、車馬及び歩行者はこれに道路を譲らなければならない」と規定しており、消防車が緊急走行をしているときは、たとえ歩行者であっても道を譲る義務があります。

 ただし消防車以外の緊急自動車に関しては同様の規定がないうえ、道路交通法では「横断歩道や自転車横断帯を横断中、あるいは横断しようとする歩行者・自転車がいる場合の一時停止」までは免除されていません。

 つまり法令上、消防車以外の緊急自動車は横断歩道を渡っている歩行者や自転車がいる場合、その通行を妨げてはならず、歩行者や自転車が道を譲る義務はないといえます。

 とはいえ、緊急自動車の進行を妨げれば患者の搬送に影響が出たり、一刻を争う現場への到着が遅れたりするなど、人命に関わる可能性があります。

 全国の消防局でも「歩行者や自転車の皆様もご協力ください」などと呼びかけており、法律にどうあるからということではなく、大切な交通マナーとして意識することが必要です。

※ ※ ※

 SNS上では「私は4年前に心臓が止まりかけて救急車で搬送され助かりました。ペースメーカー付けてるけど後遺症もなく生きてます。1秒でも早く病院に行けたのは救急隊員と道路を譲ってくれてた人のおかげです」といった体験談も寄せられました。

 自動車に限らず、歩行者や自転車も「緊急自動車が来るかもしれない」ということを心に留め、日頃から周囲の状況をよく確認するようにしましょう。

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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