約350万円! 日産の“新型SUV”「カイト」に注目! 全長4.3m級「ちょうどイイサイズ」しかも「お安い」! ブラジルで発表の「“庶民派”モデル」国内導入にも期待大

日産がブラジルで発表した新型「カイト」は、初代「キックス(P15型)」をベースにしたコンパクトSUVです。使いやすさとコストを重視した設計が特徴で、ラテンアメリカ市場のニーズに寄り添ったモデルとなっています。

「実用重視」「良質廉価」な新型「カイト」に期待大

 日産は2025年12月11日、ラテンアメリカ市場向けの新型コンパクトSUV「カイト」をブラジルで発表しました。

 実はこのクルマは、日本でも販売されている「キックス」(初代・P15型)をベースにした姉妹モデルです。

 ラテンアメリカ市場のニーズに寄り添い、実用性と価格バランスを重視した点が特徴です。

 キックスに対し、どのような進化を遂げているのでしょうか。

「実用重視」「良質廉価」な日産の“新型SUV”に注目!
「実用重視」「良質廉価」な日産の“新型SUV”に注目!

 新型カイトは、P15型キックスのプラットフォームやパワートレインを活用したコンパクトSUVです。

 ボディサイズは全長約4300mm×全幅1760mm×ホイールベース2620mmと、キックス(全長4290mm×全幅1760mm×全高1605mm)とほぼ同等で、都市部での扱いやすさを重視した寸法となっています。

 ラゲッジ容量も432リッターで、キックス(2WD)と同じです。ゴルフバッグ(9インチ)なら3個積載可能となっているなど、日常使いからレジャーまで幅広い用途に対応します。

 エクステリアは、ベース車両の骨格を活かしながらもフロントマスクを中心に大きく刷新されました。

 バンパー下部を強調したSUVらしい造形に加え、新デザインのLEDヘッドライトやテールランプ、17インチホイールを採用することで、従来型キックスとは異なる先進的な印象を与えています。

 ただVモーショングリルの要素も残されており、日産SUVらしさも継承されています。

 インテリアについても、インパネやメーター周辺の意匠が見直され、質感の向上が図られました。

 8~9インチのマルチメディアディスプレイはApple CarPlayやAndroid Autoに対応し、全方位カメラや自動ブレーキ、車線逸脱防止支援などの運転支援機能も搭載。ラテンアメリカ市場で求められる装備水準は十分に満たしています。

 パワートレインは従来型キックス(ブラジル仕様)と同じ1.6リッター直列4気筒エンジンにエクストロニックCVTを組み合わせた構成です。

 ただし、ガソリンのみを燃料とするキックスとは違い、エタノール混合燃料にも対応するフレックス燃料仕様となっている点が特徴で、これによって燃料コストを抑えた運用が可能となっています。

 最高出力はガソリン使用時で110PS、最大トルクは146Nmを発揮します。

 ブラジルでの価格は、エントリーモデルで約11万7990ブラジルレアル(約350万円)から。

 これは従来型キックス(P15型)の現地価格とほぼ同水準で、最新モデルでありながら非常に競争力ある価格設定といえます。

 現地では、すでに日本未導入の2代目新型キックス(P16型)が販売も始まっていますが、こちらは約16万6990ブラジルレアル(約471万円)からと、価格はおよそ40%上昇しており、カイトは価格面で明確な差別化が図られているモデルといえます。

 なお新型カイトはブラジルのレゼンデ工場で生産され、今後は南米を中心に20か国以上で展開される予定です。

※ ※ ※

 近年、日本市場では原材料価格の高騰に加えて、電動化や先進装備の充実に伴い、コンパクトモデルであっても車両価格が上昇する傾向が続いています。

 そうした中で、この新型カイトや日産がインド市場で展開している「マグナイト」のように、装備や技術を適切に取捨選択し、実用性と価格のバランスを重視したモデルは、ユーザーにとって貴重な存在といえます。

 カイトは、そのまま日本導入が期待されるモデルではないかもしれません。

 しかしこうした「実用重視」「良質廉価」の考え方が、今後の日産の国内ラインアップにどのように反映されていくのかという点で注目されます。

 ぜひとも国内にも、カイトのような肩肘を張らない実用本位で手ごろな価格のモデルが登場することを期待したいところです。

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Writer: 吉川 賢一

日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど

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