ホンダN-BOXターボは峠道だと燃費悪い? 実燃費テストで予想外の結果が!
ホンダ「N-BOX」は日本で一番売れている軽自動車です。そのN-BOXについて過去に自然吸気エンジン車の実燃費を計測しましたが、今回はよりパワフルなターボ車で、同じコースを使って実燃費を測ってみることにしました。
燃費が悪いと思われたターボ車も走る場所によっては好燃費
ホンダ「N-BOX」は日本で一番売れている軽自動車です。エンジンは自然吸気とターボがあり、販売のうち多くは前者。しかしより力強い動力性能などを考えて後者を購入の有力候補として考えている人も多いでしょう。そこで、N-BOXターボを走らせて燃費をチェックしてみました。
参考までに、かつて計測した自然吸気エンジン車の燃費(車両の燃費計表示値)は以下の通りでした。
『N-BOX自然吸気エンジン車の燃費』
・市街地:19.6km/L
・高速道路(クルーズコントロール非使用):20.4km/L
・峠道:20.0km/L
・高速道路(クルーズコントロール使用):23.1km/L
今回のターボ車も、自然吸気エンジン車と同じコースを同じドライバーが走って燃費を計測。その結果は以下の通りですが、自然吸気車と比べてみると予想を超えた興味深い結果です。
『N-BOXターボエンジン車の燃費』
・市街地:18.7km/L
・高速道路(クルーズコントロール非使用):21.4km/L
・峠道:21.1km/L
・高速道路(クルーズコントロール使用):23.3km/L
なんと! 高速道路と峠道では自然吸気車よりもわずかですが優れた燃費になりました。これは驚かずにはいられません。
当日の気温は車両の温度計で23~26度。道路は、市街地、高速道路、峠道のいずれも交通の流れは順調で路面は乾いていました。エアコン設定はオートで25℃に固定して常に作動させ、「ECON(イーコン)」と呼ぶトランスミッションや空調の制御を燃費重視にするモードはオンにして走りました。運転はいつも通りに燃費を意識することなく、特別なテクニックなどを使わずに走って計測しています。それではセクションごとの状況を見ていきましょう。
市街地区間は東京西部を東西方向に貫く世田谷通りを郊外から都心方向に向かって12.4km走行。昼過ぎなので日中としては道路がもっとも空く時間帯でしたが、信号も多いので頻繁に停止&発進を繰り返す状況でした。そんな状況で18km/L台の燃費を叩き出したのは立派といえます。
これは発進加速時の燃費を大きく左右する車両重量が軽い軽自動車だったことに加えて、信号待ちの停車中はもちろん、完全に停車する前にエンジンへの燃料供給を止める停車前アイドリングストップ機構も貢献したと考えられます。
同じ道を走って比較した自然吸気車に比べて1割強しか燃費が低下していないことからも、N-BOXはターボでも意外に燃費がいいということが分かります。