心地よく履き込んだデニム感覚。フィアット「500X インディゴ」のマルチプレーヤーぶりに脱帽【PR】
ファニーなスタイルで、コンパクトSUVのなかでも際立つ存在であるフィアット「500X」。この500Xに専用色マットジーンズブルーのボディカラーをまとった「500X インディゴ」が、150台限定で登場。ボディカラーが与えるインパクトがいかなるものか、実際に普段遣いした嶋田智之氏がレポートする。
ボディカラーからはじまるコミュニケーション
「これ、いい色ですねぇ」
「へぇ、このクルマにこういうボディカラーってあったんだ?」
「派手じゃないのに目に入ってくる色ですね」なんていわれると、オーナーでもないのにちょっとばかり気持ちが上がる。
色々なところに乗っていったのだけど、予想してたよりも遙かに評判がいい。ボディカラーの話だけで場がもっちゃったりもしたぐらい。色ってやっぱり重要なんだよな、とあらためて感じさせられたりしたものだ。
この車体色は「マットジーンズブルー」。
心地好く履き込んだデニムを連想させる、絶妙なブルーのマット塗装だ。フィアット「500X」の限定車、「500Xインディゴ」の専用色で、マット塗装特有の抑えの効いた光の跳ね返し方が、500Xのスタイリングの巧みな面構成を逆にくっきりと浮き立たせている。500Xをちょっとばかり彫刻的な存在にすら感じさせたりもする。
イメージカラーのカプチーノ・ベージュも、「素」のよさを感じさせるジェラート・ホワイトも、イタリアらしいパッション・レッドも、大人っぽいファッション・グレーも、深みのあるアバター・ブルーも、もちろん悪くない。
けれど、もしかしたら500Xのスタイリングデザインをもっとも魅力的に見せているのは、このマットジーンズブルーなのかもしれない。そんなふうに思わされるくらい、抜群のマッチングのよさを見せるのだ。
並み居るSUVのなかでもドライバーの気分を浮き立たせるのが上手いフィアット500Xのチョイスの幅が、気持ちよく広がったわけだ──たった150台のみの販売だけど。
500XというコンパクトSUVは、とっても楽しいクルマだ。が、最大の美点のひとつでもあるナゴミ系のファニーフェイスから勝手に想像を広げるせいか、何やら誤解されていたり理解されていなかったりするようなところがある。
このクルマの精神的なルーツは、1957年に誕生した歴史的な名車、2代目フィアット「500(ヌォーヴァ・チンクエチェント)」。自由に移動できる喜びやクルマを操って走らせる楽しさなどなど、自動車という乗り物が本質的に持っている数々の幸せをイタリア人達にもたらした国民車的な存在だ。
その世界観を21世紀に再解釈しながら復活させたのが、デビューから10年以上が経過してるのにまったく人気が衰えない、2007年デビューの現行フィアット「500」。ヌォーヴァ・チンクエチェントの明確な個性だった目が合うだけで思わずこちらの口元が緩んじゃうような愛らしいルックスと存在感、そしてそこからは想像しにくい望外なフットワークのよさでドライバーをニヤリとさせてくれるような性格がしっかりと継承されている。
打っても響かないような眠たいクルマを嫌うのがイタリア人。2代目も現行モデルも、スピードの多寡はともかくとして、操るドライバーが望めばスポーティなフィールをしっかりと味わわせてくれるのだ。
そうしたチンクエチェントの世界観をSUVに落とし込んだのが、500Xだ。
ライフスタイルや家族構成などから、もっと大きくて日常的な使い勝手に優れるクルマが必要となる人達にも、チンクエチェントの楽しさを味わってもらいたい。そうした発想から誕生したモデルなのだから、どう見てもチンクエチェント一族にしか感じられないナゴミ系のルックスが与えられ、走らせて楽しいスポーティな性格が持たされたのは、自然な流れだったのだ。