夢も道具も全部積み込もう! 新しくなったルノー「カングー」と自由な旅へ【PR】
フランス・ルノー社のミニバン「カングー」が日本に上陸して20年余り。2023年には3代目が発売され、それから2年後の2025年7月にはマイナーチェンジが行われました。男4人で荷物を満載し、“らしい使い方”をしたリポートです。
日本上陸から20年余り 現行型カングー初マイナーチェンジの内容とは?
“フレンチ・ミニバン”という言葉が、いつの間にか当たり前のように人々の口に上るようになりました。カテゴリーなどを示す単語の前に国名が置かれる場合、それはそのカテゴリーのなかでメジャーな存在であるか、目立って特徴的であるケースがほとんどですが、フレンチ・ミニバンは、その両方でしょう。
なぜなら、他国のミニバン/MPV(Multi Purpose Vehicle)とはハッキリと異なる豊かな乗り心地に加え、さまざまなところにちりばめられた絶妙なセンスが際立っているからです。そうした特徴的なテイストが人々の心をつかみ、日本国内におけるこのカテゴリーの輸入車としてはボリューム的にも断トツの存在感を見せています。それをずいぶん前からけん引し続けてきたのが、ルノー「カングー」でした。

初代カングーが誕生したのは1997年で、日本に初導入されたのは2002年です。2025年現在は、進化を繰り返しながらの3代目が販売されています。
その3代目に2025年7月、日本に上陸してから初めてのマイナーチェンジが行われたので、久々に連れ出しつつ、ちょっとばかり“らしい使い方”をしてみることにしました。

マイナーチェンジ後のカングーに機構的な大きな変更はありません。それでも感じた最も大きな変化は、グレードが従来のインテンス同様の装備を持つモデルのみに一本化されたことでしょう。同時にルノーの紋章であるロザンジュが新世代のフラットなデザインになるなどフェースリフトが行われ、バンパーもボディ同色が標準となりました。
以前のクレアティフというグレードの黒バンパーが気に入っていた人もいると思いますが、そちらは今後、限定車や特別仕様車として導入されることになるようです。このあたりは、洗練の度合いを高めていく各モデルの進化に合わせたものと見るべきでしょう。
「60」から「55」に下がったタイヤの扁平率 その乗り心地はいかに?
室内に目を移してみると、メーターパネルが新しくなっています。シンプルでフラットな全面液晶となり、スクリーンのサイズも7インチから10インチへと拡大され、レイアウトもさらにモダンになりました。スマートフォンのワイヤレスチャージャー、全方位近接センサーやイージーパーキングアシストなども備わります。こちらも新世代ルノーとして持つべきモノを持たされた、というところでしょう。
唯一、乗り味に変化があるかも……と思ったのは、タイヤ/ホイールが17インチへと1インチアップとなり、タイヤの扁平(へんぺい)率が60から55とされたこと。そのぶん足元が引き締まって見えるようになり、カッコよさが増しているのは確かなのですが、「逆にカングー特有の乗り心地のよさがスポイルされないか?」とちょっとばかり気になったのです。

しかし走り出してみると、それがまったくの杞憂(きゆう)であることが即座にわかりました。サスペンションがしっかり伸び縮みして、路面の凹凸やうねりをきれいに吸収してくれるのです。フラットで柔らかい乗り味は健在でした。
ドライバー、単なる“運転者”にあらず! 意外とスポーティなハンドリング

歴代カングーに共通する、僕(筆者の嶋田智之)が最も気に入っているところは、このホッとするような乗り心地です。乗っている人のすべてがリラックスしながら快適に移動できるからです。
そこはMPVとしてきっちり満たしてほしい要素ではありますが、実は100%満足できるクルマはそう多くありません。カングーはこの3代目から、そこがさらに上質になった印象で、不満らしい不満を見つけることができないほど。思わず次の週末にロングドライブに行きたくなるような乗り味、と言うべきかもしれません。
ただし、こういったクルマはコーナーを曲がることがどちらかといえば苦手な場合もあるのですが、カングーなら大丈夫! ルノーらしく足腰がきっちりと作り込まれているから、高速走行時の直進安定性が高いうえ、さすがにスポーツカーのようだとは言わないまでも、自然に素直に気持ちよく曲がってくれました。

背が高いこともあり、もちろんロールは許すのですが、車体が傾いていくときの姿勢変化もよく調律されています。見事なまでの粘り腰を発揮し、足がよく動くぶん、それぞれのタイヤにかける荷重のコントロールもしやすいので、不安感なしにきれいなターンを見せるのです。
ステアリングフィールそのものは穏やかな性格というべきですが、一方でドライバーが受ける印象は結構スポーティです。こうしたクルマではドライバーが単なる“運転手”になってしまうケースも少なくないのですが、カングーではドライバーが退屈することはありません。この絶妙なハンドリングのテイストも、歴代カングーに共通する美点です。














































































