フレンチハイブリッドの進化に迫る! スポーティさと実用性を兼ね備えたルノー アルカナ「esprit Alpine」に試乗【PR】
「E-TECH フルハイブリッドの真価」街乗りから高速までスマートな走り
運転席に乗り込み、いざ走り出す前に感心させられるのは、視線はセダンのルーフ並みの高さなのに、適度にソフトで左右方向のサポートに優れたシートのおかげで、ほどよく締まったドライビングポジションがとれること。

アルカナは最低地上高200㎜とSUV並みにフロアも高いのですが、後席に座っても足元スペースが広く、頭部を圧迫しない姿勢がとれる辺りも、よく練られたポイントです。むやみに車高を高くしないのは、車内の心地よさやスマートなデザイン性だけでなく、実燃費にも効くところなのです。

街乗りのストップ&ゴーや時速50km/h以下の走行なら、E-TECH フルハイブリッドはほぼ電気で駆動力をまかなうため、電気自動車ライクなスムーズさが味わえます。EVモード固定もできますが、何せバッテリーが小さめなので、そうそう長い距離を電気だけで走れるものではありません。
しかし、ためた電力を走りに使って、また回生してためるというサイクルを頻繁に短く行うという、実はハードワーク志向かつ車両重量を抑えたハイブリッドなのです。

いわばE-TECH フルハイブリッドの本領は、エンジンがかかる中速域から高速域にかけて、どの領域でもハイブリッドとしてアシストが得られる点にあります。だからこその「フルハイブリッド」で、先述した電気モーター2基がけの4速ドッグクラッチ・トランスミッションは、6速相当どころか、モーターレスを含めれば12速相当のシフト変速であらゆる速度域や負荷に対応しています。

シフトアップ&ダウンや電気&ICE(内燃機関)切り替え時は、電気モーターのオーバーラップ制御が入って、プロドライバーでも回転数を合わせないと途端にギア鳴りするはずのドッグクラッチが、まったくエフォートレスに滑らかにつながります。
スムーズな加速で高速でも余裕な走り! スムーズな加速と燃費性能に迫る
首都高速の合流時や追い越し時など、胸のすくような中間加速とラグを感じさせないスムーズな伸びは、アルカナの得意ワザです。ごくまれにバッテリー残量が足りないとエンジンばかりがうなりを上げることもありますが、下り坂でシフトレバーをDからBモードに倒せば、積極的に回生とエンブレのような減速Gが得られ、メーターパネル右下のバッテリー残量がみるみる復活していきます。

加えて、車線変更ひとつでも、交差点を曲がる程度でも、フランス車ならではの粘っこいロードホールディングが味わえて、路面を選ばない穏やかな乗り心地はクラスレスでさえあります。

カタログ燃費こそWLTCモード22.8km/Lで、これとて輸入車SUVではトップクラスですが、高速巡航でも走らせ方や道次第で、びっくりするぐらいアルカナの燃費は伸びます。ICEによる巡航と微々たるアシスト、そしてコースティングや回生を頻繁に繰り返すパワートレイン制御は、まさしくドライバーの走らせ方にピタリと寄り添うのです。


もちろん、ADAS関連も充実していて、渋滞の中でストップ&ゴーもこなすアダプティブクルーズコントロールやレーンキープアシスト、後退(バック)時に左右から来るクルマを検知するリアクロストラフィックアラートなど、安全面で実用的な機能もひと通り備わっています。
SUVでもハッチバックでもなく、ファストバックの実用性とクーペライクなデザイン性、そしてアルピーヌに通じるスポーツツアラー仕立てで500万円(車両本体価格・消費税込み)を切るという。まさしく実利的には総取りのスマートシックな選択肢が、最新のアルカナE-TECH フルハイブリッドなのです。
[Text:南陽一浩 Photo:茂呂幸正]




































































