燃料代高騰の今こそディーゼル!? マツダ「CX-60」で燃費テストを実施!約750km走ってみた結果は?【PR】

ガソリン代が高騰している昨今ですが、ディーゼル車は高騰する燃料代の救世主になりうるのでしょうか?今回は、マツダ「CX-60」で東京~名古屋間の往復約750kmを走行し、実燃費を計測してみました。

ガソリン代が家計を圧迫…燃料代の負担を減らせるクルマはないものか

「それにしてもガソリン代が高い!」「高止まりでなかなか下がらない!」そう感じているクルマ好きは多いことでしょう。かといってクルマでのお出かけやドライブは我慢したくはない。だから少しでも燃料代の負担を減らせるように燃費のいいクルマを選びたいという気持ちはよくわかります。

 となると注目されがちなのは燃費自慢のハイブリッドカー(エネルギーコストの安い電気自動車もありますがまだまだ実用性のハードルは低くない…)ですが、実はほかにもチェックしたいタイプのクルマがあります。それがディーゼルエンジンを搭載した、いわゆる「ディーゼル車」です。

今回燃費テストに使用した「XD-HYBRID Premium Sports」は3.3L直列6気筒ディーゼル+48Vマイルドハイブリッドを搭載するなかで最上位モデルのひとつ。ボディカラーは「マシーングレープレミアムメタリック」

 新車事情に詳しい人ならきっと「最近のディーゼル車はとっても燃費がいい」というのをご存じのことでしょう。そのうえディーゼル車が燃料とする軽油は、ガソリンよりも単価が1割以上(スタンドによっては2割近く!)安いのも強み。「燃料代」として計算すると、ガソリン車のハイブリッドカーと同じかそれ以上に走行時のコスパが良いこともあるのです。

 でももしかすると、なかには「それはカタログ上とか計算上の話だけで、実際はどうなの?」と慎重な人もいるかもしれませんね。そこで論より証拠。最新のディーゼル車のなかでも燃費に定評のあるマツダ「CX-60」で東京~名古屋間を往復して実燃費をチェックしてみました。

特長的なタンカラーのベンチレーション付レガーヌ+ナッパレザーシートやガラスルーフも標準装備、加えてAWDモデルである「XD-HYBRID Premium Sports」の車重は1940kg。タイヤも235/50R20と大径サイズで"低燃費な特別仕様"ではありません

 ところでなかには「ディーゼル車って排出ガスがクリーンじゃないのでは?」と心配する人もいるかもしれません。でも安心してください。最新の基準をしっかりクリアした最新のディーゼル車は、かつてと違って排出ガスもクリーン。そこは心配無用です。

 今回試すマツダ「CX-60 XD-HYBRID Premium Sports」のカタログ記載の燃費は、マイルドハイブリッド車ということもありますが、WLTCモードで21.0km/Lとちょっと驚くレベル。高速道路モード燃費は22.4km/Lと信じられないほどの低燃費なのです。

マツダの「SKYACTIV-D」は排ガス後処理装置であるAdBlue(アドブルー)なしでも国内の基準をクリアしているのもメリットのひとつ。縦置きで搭載される3.3L直列6気筒ディーゼルターボエンジンのスペックは254㎰/550Nm。そこに16.3ps/153Nmのモーターが組み合わされる

 エンジン排気量が3.3Lもあるので、「そんなに燃費がいいはずないでしょ」と思うかもしれませんが、そこはマツダが常識の壁を超えた部分。排気量の持つゆとりを、出力ではなく燃費に振ったことで低燃費を実現したエンジンなのです。

往路は燃費に不利なアップダウンの多い「中央道」をあえて選択!”リアルな高速燃費”を計測してみる

 というわけで、「#いいねディーゼル」な性能を体験するために、軽油満タンで府中スマートインターチェンジから中央道へ合流したCX-60。今回はあくまで「燃費チャレンジ」ではないので、特別な燃費テクニックを使うことなく、基本的にはACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)を使い、制限速度に沿って走り現実的な燃費をチェックします。取材日はまだ暑さが残る時季で外気温は30度超えでしたが、エアコンだって設定温度25度以下をキープして常時稼働。“誰でも出せる本当の実用燃費”を探りました。

 東京と名古屋を結ぶルートは「中央道」「東名高速」「新東名高速」と3つのルートがありますが、今回は往路で山岳ハイウエーの中央道を選択。高低差による燃費の変化をチェックしようというのが狙いです。いっぽう復路は新東名高速。120km/h区間での燃費も知りたいと考えたからです。

タイヤの空気圧はもちろん純正指定通りに合わせて前後2.5にセット。一路西へ向かいます

 中央道に入る直前にリセットした燃費計は、八王子料金所を超えるまでのわずかな高速巡行で早くも20km/Lをオーバー。冷静に考えると普通のガソリン車にはまねできませんが、これは想定内です。ただし、八王子料金所を超えると制限速度が80km/hに制限される(これは燃費に有利)と同時に、長野県に向かってきつい上り坂(燃費に不利)が延々と続くので、トータルで考えると燃費に対して好都合とはいえない道のりが続きます。
 
 実際に2時間かけて160kmほどほぼ登りっぱなしで走り、山梨県から長野県へ入ってすぐにある中央道の最高地点に到達する頃には燃費計が20km/Lを割り込んでしまいましたが、とはいえその数値は18km/Lを超えるもの。ずっと上り坂を走っても予想を超える低燃費というのが、最初の驚きです。

スタート直後から20km/Lを軽くオーバーしつつ、中央道の登り区間に突入。基本的には制限速度に合わせてACCをセットして交通の流れ通りに走行しながら、中央道最高標高点(1015m!)を通過。EV車では必然的に気になる経路での急速充電も気にすることなく進みます

 何を隠そう筆者(ライター工藤貴宏)もCX-60のディーゼル車オーナーなのでこのくらいの実力を持つことは予想していました。しかし同行した編集担当は「ずっと上り坂だったのに、18km/L超えは信じられない!」と常識との乖離(かいり)に大きな衝撃を受けたようです。

東京→名古屋を走破しながら、燃料計の針が全然減ってこない…!

 登りもあれば下りもある。というわけで、あとは名古屋へ向かってグングン下っていきます。燃費計の数値もどんどん伸び、そこでの区間燃費は文句なしの30km/Lオーバー。かつて100kmの距離を3Lの燃料で走る「3Lカー」という構想がありましたが、下り坂という追い風参考記録的な状況とはいえ、市販されている誰でも買えるクルマでそれを実現できているのだから感慨深いですね。

往路後半セクションの下り勾配に突入をすると燃費はグングンと向上。左下の棒グラフの燃費がトリップと連動した平均燃費、右に大きく表示されている数値がエンジン始動後からの平均燃費で休憩ごとにリセットされる数値

 ちなみにCX-60のトランスミッションは8速AT。高速巡行時の燃費を稼ぐには、できるだけ高いギアに入れてエンジン回転数を下げるのが鉄則です。輸入車の中には9速ATといった多段化を進めつつも、130km/hなど日本では非現実的な速度を超えないと8速や9速に入らない車種も少なくありません。

 しかし、CX-60のディーゼルは通常走行だと65km/h以上であれば8速に入り、速度が落ちても60km/h程度まではシフトダウンせずに粘ります(走行条件により異なりますが)。それもトルクの太い大排気量エンジンの特性を生かした、低燃費への貢献のひとつといっていいでしょう。

CX-60に採用されるマツダ内製の8速AT。高効率化やドライビングポジションに悪影響を与えないコンパクトさに加えて「日本の実用域でフルに使える」絶妙なギア比設定をもつのもポイント

 また、今回の車両はモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドモデルなので、高速巡行中でもアクセルオフもしくは緩めるとエンジンを停止することがあり、これも燃料節約に直結。エアコンを使わない季節はさらに停止頻度が上がるので燃費向上効果があります。

 この日、名古屋に到着してから撮影などをおこないつつ、そこからさらに南にある中部国際空港 セントレア(愛知県常滑市)まで405.4km走り、平均燃費は27.7km/Lでした。燃料計(CX-60のディーゼルエンジンモデルのタンク容量は58L)を見ると…なんとまだ1/4しか減っていません。

メーター内に表示される航続可能距離はすでに約400km走行しながら、まだ1000㎞以上走れる表示…!

【画像】マツダ「CX-60」で東京~名古屋間を走破!ロングドライブの様子を見る(全40枚)

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