雪上でFF車はどこまで走れる!? ルノー最新モデル「ルーテシア」「キャプチャー」で北海道の深雪路をテスト【PR】
フルハイブリッド「ルーテシア E-TECH FULL HYBRID」を雪上で試す
続いてコンパクトハッチバック車「ルーテシア E-TECH FULL HYBRID(イーテック フル ハイブリッド)」を走らせます。
PHEV(プラグインハイブリッド車)やBEV(電気自動車)が主流の欧州車の中では珍しいフルハイブリッドモデルとして、いま注目される1台です。
しかもこのE-TECH FULL HYBRIDは、国産メーカーのHEV(ハイブリッド車)とは異なる、独自のシステムを構築しています。
その構成は、メインのEモーターに、スターターとジェネレーターを兼ねた小型のサブモーター(HSG)、1.6リッター直列4気筒自然吸気エンジンとドッグクラッチマルチモードAT、そしてリチウムイオン電池などを組み合わせたものです。
低速域ではモーターのみで走行し、中・高速域ではモーターとエンジンが最適な協調制御をおこないます。
ルーテシアE-TECH FULL HYBRIDのカタログ燃費は25.2km/L(WLTCモード燃費)で、ルノージャポンの調べ(2022年9月現在)によると、これは輸入車No.1の低燃費だといいます。低燃費なHEVが主流の国産車とも渡り合える実力を持つ、貴重な輸入車なのです。
雪上で分かる「ガソリンターボ」と「ハイブリッド」の違いとは
早速、雪上のコースに出てみましょう。
深雪からの脱出をイメージした走り出しで比べてみると、キャプチャーとルーテシア E-TECH FULL HYBRID、2つのパワートレインの違いが見えてきます。
キャプチャーのガソリンターボ車が、アクセルを強く踏み込むことで力がモリモリと湧いてくるような感覚だとすれば、E-TECH FULL HYBRIDのルーテシアはそこまでの強い踏み込みが不要なのに、より速やかに駆動力がかかってくれる感覚があります。
E-TECH FULL HYBRIDは1.2kWhのバッテリーを搭載し、発進はモーターの力だけで軽やかに動き出します。電動車ならではのきめ細やかなコントロール性の高さが、アクセルの踏み代の差になっていて、滑りやすい雪上路面上でも有効となるでしょう。
ちなみに除雪された札幌の市街地やその郊外路などでも走らせてみましたが、ストップアンドゴーを繰り返してもクセはなく、極めてスムーズな動きを見せました。
低速からスムーズにトルクが得られるモーターでの発進が心地良く、通常のガソリンモデルを超える元気さがあります。
ベースのルーテシアが、そもそも遮音が効いた静かな車内であることも、また好印象を与えてくれているようです。
車体のしっかり感(剛性感)や、荒れた路面でも柔軟にいなしてくれる懐の深い足回りなどとの相乗効果もあって、走り出しから上位クラスのCセグメントモデルを思わせる良好な乗り心地を実感できます。
同クラスにおける国内外のライバル車では、なかなか得られない感覚といえます。
雪上での減速感覚もまたスムーズなものでした。
さらにシフトを「Bモード」に切り替えると、アクセルペダルのON/OFFだけで加減速が自在に扱え、より安定した減速も可能なので、積雪路での運転にも集中できます。これは下り坂の多い山間部などで役立ちそうです。
速度域が上がると、E-TECH FULL HYBRIDはアクセルの動きに合わせグイグイとダイレクトな反応を示し、ただのおとなしいエコカーというわけではないことがわかります。
モーターとエンジンの協調制御も自然で、加速と共に自然に高まるエンジンサウンドも違和感のないものでした。
基礎の「体幹」がしっかりしているからこそ、安心して走ることができる!
ルノーの最新FF車2モデルを、雪上でじっくり堪能することができました。
まず改めて気付かされたのは、両車の基本性能の高さ。走り出しから分かる安心感は、ボディや足腰がしっかりしているからこそで、人間でいえば「体幹」が鍛えられている状態といえます。
そのうえで、パワフルなガソリンターボエンジンや、スムーズなE-TECH FULL HYBRIDのコントロール性の高さも、雪上で大いに有効でした。
そしてここまで述べてきたとおり、雪上での走行性能も、想像以上の実力が確認できました。
雪国における選択肢として、ルノーの最新FFモデルも十分に検討する価値があるといえます。
[撮影協力:新千歳モーターランド/ルノー札幌]