JAF救援件数ダントツ1位「バッテリー上がり」はなぜ多い? ちょい乗り多い人は特に注意

予兆なく「落ちる」ことも 過放電どう防ぐ?

――やはり、特に夏や冬にトラブルが多いのでしょうか?

 GSユアサ:はい。夏はエアコンなどの使用量が増えますが、冬はこれに加えて気温が下がるのでバッテリー内の化学反応が起こりにくくなり、性能が衰える傾向です。これが直接的な原因ですが、バッテリー交換を怠っていたがためにトラブルが引き起こされる側面もあります。冬は越せたけど夏はダメだった、あるいはその逆、というわけです。

――バッテリーのほうは進化しているのでしょうか?

 GSユアサ:現在のバッテリーは容量のほか、「充電受け入れ性能」がアップしています。特にアイドリングストップ用は、少しの走行でも充電が回復しやすい性能を持つものが使われています。

ちょい乗りなどが多い方は車のバッテリー電圧レベルをこまめにチェックすると急なバッテリーあがりのリスクも軽減できる

 バッテリーの寿命が近づくと、どのような症状が起こるのでしょうか。JAFによると、エンジン始動時のセルの回転が弱くなったり、ヘッドランプなどの明るさがエンジンの回転数によって変わったり、パワーウインドウの動きが遅くなったりするといった症状があるそうです。また、GSユアサによると、アイドリングストップ車の場合はバッテリーの容量が減るとアイドリングストップしなくなるので、これをひとつの目安とすることもできるとのこと。

 その一方で、「いまはヘッドライトが暗くなるなどの症状がみられず、予兆なく『落ちる』こともあります」と話すのは、カー用品「オートバックス」を展開するオートバックスセブン(東京都江東区)の担当者です。この点は、性能が良くなったことが裏目に出ているのではないかといいます。異常に気付きにくいこともあり、JAFやGSユアサでは、ふだんからのバッテリー点検を呼び掛けています。バッテリー液が減りやすかったり、本体がふくらんでいたりという目でわかる症状もあるそうです。

 ちなみに、GSユアサではバッテリーの補償期間を2~3年(製品や車種によっても異なる)としています。「クルマの使い方にもよりますが、2~3年が交換のひとつの目安と考えてよいでしょう」とのこと。オートバックスセブンによると、他社製品も多くは補償範囲を2~3年、あるいは走行距離何万kmと設定しているといい、たとえその範囲を過ぎて何もなかったとしても「プラス1年、あるいはプラス1万kmを超えたら、気にかけたほうがよいでしょう」と話します。

【了】

バッテリーのマークだけどバッテリー警告灯ではない充電警告灯

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