ドライバーからもライダーからも非難の嵐!? 「トラックの間をすり抜けるバイクが危なすぎる」「後続車から見てもヒヤッとした」SNSで拡散された声とは
都市部の幹線道路や高速道路で、トラックや大型車両の間を縫うように走るバイクを見かけることがあります。こうした運転に対し、周囲からは「危なすぎる」との声が絶えません。最近では、SNSに投稿された「トラックの間をすり抜けるバイク」に関する動画や写真が拡散され、大きな議論を呼びました。
バイクで左からのすり抜けは交通違反!
バイクやクルマに乗る人であれば、渋滞や混雑時にバイクが「すり抜け」をしているところを目にしたことがあるでしょう。
このように前方のクルマの横を通り抜けて先へ進む行為は、ライダーにとっては時間短縮につながる行為なのかもしれません。
しかし、実際には交通違反や事故に発展する危険があることを知っておく必要があります。
まず、道路交通法では「追い越し」は右側から行うことが定められています。
左側から前方車両を抜く行為は、「追い越し違反」または「通行区分違反」に該当することになり、取り締まりの対象です。
交通違反となった場合には、「追い越し違反」だと、反則点数2点で反則金7000円(原付は6000円)が科されてしまいます。

また、「通行区分違反」の場合だと、反則点数1点で反則金6000円(原付は5000円)が科せられます。
トラックなどの大型車両の間を縫うように進む行為は、車体の死角に入りやすくなってしまい、運転手から発見されにくいため、事故につながる危険が高まります。
さらに、大型車両が発進した際の巻き込みや、急な進路変更による接触事故などのリスクも考えられます。
狭い隙間を通ることでライダー自身がバランスを崩す恐れもあり、実際に「接触して転倒した」「ミラーがぶつかった」という事例も見られているようです。
バイクは、小回りが利くというメリットを持ちますが、その特性を理由に無理なすり抜けをおこなってしまえば、法律上も安全上にも大問題がある行為となるのです。
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SNSで拡散されていた「トラックの間をすり抜けるバイク」の動画には、多くのコメントが寄せられました。
そのほとんどが、危険性を指摘する声で大多数を占めています。
「急に車線変更されたらとか想像できないのかな?」「なぜ自分からトラックの死角に入るのか…自殺行為では?」「後続車から見てもヒヤッとした」という意見が多く、見ている人に不安を与える行為であることがうかがえます。
また、「こういう一部のライダーの行動が、バイク全体のイメージを悪くしている」との声もあり、社会的な視点からも批判されています。
一方で、「渋滞の中で止まっているより効率的」「海外では普通にすり抜けをしている」という擁護の意見も見られました。
たしかに、海外では、バイクのすり抜けを合法化している地域もありますが、日本では法的に認められていないことがあるため、単純に比較するのは難しいのが現実です。
また、一部のライダー自身からは「すり抜けを全くしないのもどうなの?」という声も挙がっています。
たとえば、停車している車両の後方に長時間留まると、後続車に追突されるリスクがあるという指摘です。
ただし、これも「安全に停止できるスペースを確保する」ことが前提であり、トラックの間を縫うような無理な走行を正当化できるものではありません。
SNSの議論を通して見えてくるのは、多くの人が「危険だからやめるべき」という認識を共有している一方で、交通環境やインフラの整備不足を理由に「仕方なくすり抜ける」という声もあることです。
いずれにしても、左からの追い越しは交通違反となるため、「仕方なくすり抜ける」などという理由で行ってよいものではありません。
それだけではなく、死角や巻き込みといった重大事故のリスクを抱える行為であるため、ライダーにとっても周囲にとっても安全上大きな問題にもなります。
危険なすり抜けは避けて、交通ルールを守ったすり抜けの方法を実践することが求められます。
Writer: くるまのニュース編集部
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