意外と難しい!? 原付の交通ルール、ちゃんと理解してますか?
くるまの普通免許を持っていたら乗ることができる原付バイク。お手軽でちょっとした足にも便利なのですが、いざ乗るとなるとその独特な交通ルールに戸惑ってしまう…、ということはありませんか? そんなちょっと面倒くさいルールを解説します!
独特のルールの中で走る原付とは
原付とは排気量が50cc以下のバイクを指し、道路運用者両方の車両区分では「第一種原動機付自転車(通称:原付)」となり、運転をするには、道路交通法の免許区分での「原付」免許が必要となります。
ナンバープレートは白地に黒文字となり、くるまの普通免許を持っていれば運転ができるというおまけ的な要素に加え、排気量が小さなことから、原付特有の交通ルールが定められています。
法定速度は30km、二段階右折、第一通行帯を走行、ふたり乗り禁止…などなど。そんなちょっと面倒くさいルールを理解せずに、クルマ感覚で乗ってしまうと、違反切符を簡単に切られてしまうのでご注意ください。
また、黄色やピンクのナンバーが着いているバイクは、原付と同じように見えますが、排気量が51cc~125ccと異なり、車両区分は「第二種原動機付自転車(通称:原付2種)」となり、免許区分は「小型限定普通二輪」。
この原付2種になると、車両区分は同じ原付ですが、2種になるため、小型二輪の免許が必要になるので、くるまの普通免許を持っているだけでは乗ることはできません。
この原付特有の交通ルールが適用されるのは、50cc以下の原付のみとなるのですが、法定の最高速度は30Km。道路交通法施行令で以下のように定められています。
“道路交通法施行令 第十一条(最高速度)法第二十二条第一項の政令で定める最高速度(以下この条、次条及び第二十七条において「最高速度」という。)のうち、自動車及び原動機付自転車が高速自動車国道の本線車道(第二十七条の二に規定する本線車道を除く。次条第三項において同じ。)以外の道路を通行する場合の最高速度は、自動車にあっては六十キロメートル毎時、原動機付自転車にあっては三十キロメートル毎時とする“
と原付の場合、どんな道であろうとも30km以上は出してはいけない、ということになっています。
原付1種と2種では、交通ルールも異なる
ちょっと高価なスポーツ自転車の方が早く走れるんじゃないか? なんて思わせる程の速度域ですし(ちなみに電動アシスト自転車の場合、時速25kmでリミッターがかかるように定められています)、交通量が激しい道などではかえって危ないかも? なんて思ってしまいますが、原付の免許取得の安易さなどからにより、この速度に決められているのです。
自転車とありますが、原付はバイクなのでヘルメットの着用は義務つけられていますので、ヘルメットを被ることもお忘れ無く。
また、原付2種になると最高速度の30km制限はなく、普通のくるまと同様に法定速度は60kmとなります。同じ原付という区分であっても、1種と2種では、免許制度も違うため、交通ルールも異なってきます。
故に、小回りが効いて速度制限が普通車と同じ、黄色やピンクナンバーの原付2種(小型自動二輪)が、通勤快速と呼ばれ、都会のシティコミューターとして重宝されているということなのです。
次の機会には、ちょっと面倒くさい二段階右折についてお届けします。
【了】