免許失効に気づかず… 全日本プロレスラーが無免運転・信号無視で事故… 他人事ではない「免許更新」の注意点

2025年11月26日、全日本プロレスは都内で記者会見を開き、所属するプロレスラーの青柳優馬(30歳)が11月23日に運転免許を失効した状態でクルマを運転し、静岡県沼津市内で交通事故を起こしていたと発表しました。青柳選手は事故を起こすまで、運転免許証の期限切れに気づいていなかったと話しています。この事故のポイントについて元警察官の筆者が解説します。

「更新期間に気づかず…」プロレスラーが免許失効状態でクルマを運転、赤信号無視で交通事故も!

 全日本プロレスに所属する青柳優馬選手が運転免許を失効した状態でクルマを運転し、交通事故を起こしていたことが明らかになりました。

 青柳選手は事故を起こすまで、運転免許証の期限切れに気づいていなかったと話しています。

「更新期間に気づかず…」プロレスラーが免許失効状態でクルマを運転、赤信号無視で交通事故も!(画像はイメージ)
「更新期間に気づかず…」プロレスラーが免許失効状態でクルマを運転、赤信号無視で交通事故も!(画像はイメージ)

【最大の敵は「うっかり失効」! 住所変更忘れが命取りに】

 全日本プロレスは11月26日、都内で記者会見を開き、所属するプロレスラーの青柳優馬(30歳)が11月23日に運転免許を失効した状態でクルマを運転し、静岡県沼津市内で交通事故を起こしていたと発表しました。

 これは11月23日の午後4時30分頃、青柳選手が自家用車を運転して沼津市内の交差点に差し掛かった際、赤信号に気づかず直進したところ、右側から直進してきたクルマと衝突したものです。

 この事故により青柳選手のクルマの右側が破損したほか、相手方のクルマのバンパーやライトなどが破損しました。

 青柳選手は事故後ただちに警察に通報し、現場検証がおこなわれましたが、その際に青柳選手の運転免許証が1年近く期限切れの状態であったことが発覚しました。

 この免許失効に関して青柳選手は「ただの言い訳にはなってしまうが、更新の期間に気づかず1年近く過ごしていた。普段の行いの怠慢さから起きてしまったことだと深く反省している」などと説明しました。

 青柳選手にケガはなかったものの、事故の相手方は足の不調から病院で検査を受けている状況であり、青柳選手に対しては今後警察がさらなる事情聴取をおこなう予定です。

 また、全日本プロレスではこの件を受け、青柳選手に対して減給50%および謹慎の処分を3か月間おこなうとしています。

 このニュースに対してはインターネット上で「免許は更新しない、赤信号で交差点に入る。どちらもあってはならないことです」「ファンに夢を与えるプロレスラーがこんなことをしてはいけない。とにかく残念」「これは甘くないか?もっと処分重くていいと思う」など憤りや落胆の声が寄せられています。

 その一方で「私も15年ほど前に運転免許を失効しました。言い訳にはなりますが、免許の住所変更を忘れたため、引越し前の住所にハガキが送られていたようでした」「コロナの時にハガキが届いてない事態になっていました。気づかずに過ごして失効してしまった」など、うっかりで免許を失効したという経験談も聞かれました。

 一般的に免許の「うっかり失効」とは、「災害に遭った」「病気やケガで入院していた」「収監されていた」などのやむを得ない理由がないにもかかわらず運転免許証の更新手続きをおこなわず、免許を失効させてしまうことをいいます。

 なお「免許更新のお知らせハガキを見ていない」「仕事や介護が忙しかった」などの事情は免許更新ができないやむを得ない理由に当たらないことから、その点は注意が必要です。

 さらに、たとえ「うっかり」で運転免許証の期限を切らしてしまった場合でも、クルマを運転すれば無免許運転に当たります。

 失効に気づいた場合はただちに運転を止め、すみやかに免許更新の手続きをおこなうようにしましょう。

 また運転免許証の失効後6か月以内の場合は適性試験のみで免許の再取得が可能ですが、失効後6か月を超えて1年以内の場合は仮免許証のみの取得となるため、再び学科・技能の本試験を受けて合格しなければなりません。

 そして失効後1年を超えた場合は上記のような優遇措置はなく、一から免許を取得し直す必要があります。

 このようなうっかり失効をしないためには定期的に運転免許証の有効期間を確認するほか、引っ越しの際に住所変更手続きを確実におこなう、郵便転送サービスを利用するといった心がけが重要といえるでしょう。

※ ※ ※

 今回の事故や運転免許証の失効に関しては、組織内での安全運転意識や管理状況の甘さを指摘する声も上がりました。

 全日本プロレスは、現時点で選手やスタッフの所持している運転免許証が有効であるかを確認したと説明した上で、今後は安全運転の取り組みを徹底していくと話しています。

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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