トヨタ新型「ハイラックス」世界初公開! 2つの異なる“精悍顔”&歴代初の「画期的パワーユニット」採用! 日本に導入されるモデルも明らかに! “10年ぶりの大刷新”で何が変わった?
トヨタは第9世代新型ハイラックスを世界初披露しました。現行型から約10年ぶりのフルモデルチェンジで、タフネスや信頼性をさらに高め、歴代初のBEV搭載や最新安全技術を導入しています。では、旧型からどのように進化したのでしょうか。
現行型と新型の違いとは?
2025年11月10日、トヨタはタイ・バンコクで開催された新車発表イベントにおいて、第9世代となる新型ハイラックスを世界初披露しました。
今回のフルモデルチェンジでは、従来のタフネスや信頼性をさらに高めるとともに、カーボンニュートラル社会への対応として、歴代モデルで初めてBEV(バッテリー電気自動車)をラインナップに加えたことが大きな特徴です。
アジア市場では2026年以降、順次発売される予定で、日本向けディーゼルモデルも2026年年央に投入を計画しています。
現行型からどのような点が進化したのでしょうか。

ハイラックスは1968年に誕生し、長年にわたり世界195カ国以上で累計2800万台以上を販売してきた、トヨタを代表するピックアップトラックです。
特にタイでは「国民車」と呼ばれるほど親しまれており、鉱山労働者から家族、フリートオーナーまで、多様なユーザーの声に応え続けてきました。
現行型は2015年5月に世界初公開された第8世代で、7代目は国内導入されませんでしたが、第8世代は日本でも2017年から販売が再開されています。
日本仕様では2.4リッターディーゼルエンジンを搭載し、ボディ剛性と耐久性を活かして、過酷な環境でも高い信頼性を誇っていました。
今回発表された第9世代では、こうした伝統の「タフネス」に加え、「信頼性」「スマートさ」「未来への準備」という3つの柱で進化が図られています。
ボディサイズは、全長5320mm×全幅1855mm×全高1800mm、ホイールベース3085mmで、現行型(全長5320-5340mm×全幅1855-1900mm×全高1800-1840mm、ホイールベース3085mm)とほぼ変わりません。
新型ハイラックスも基本的なボディサイズは維持しつつ、ボディ剛性の強化と新サスペンションの採用により、悪路走破性や操縦安定性がさらに向上しています。
エクステリアデザインでは、現行モデルの「GR SPORT」グレードがスポーティな印象を強調していたのに対し、標準モデルの「Z」グレードはメッキ加飾を中心とした落ち着いたデザインでした。
新型では、同社の「RAV4」や「カローラクロス」などにも採用されているハニカムデザインのグリルを採用。
さらに、従来よりシャープなLEDヘッドライトを搭載し、力強さとモダンさを両立させています。
また、新たに登場したBEVモデルにはグリルレスの未来的な意匠が採用され、ハイラックスの伝統的なイメージを損なわずに先進性を加味している点が特徴です。
インテリアデザインでは、現行型が8インチディスプレイオーディオやパーフォレーション付シートを装備し、質感と実用性のバランスに優れていたのに対して、新型は12.3インチのディスプレイオーディオを搭載。
水平基調のダッシュボードにより視界が確保され、先進技術と快適性を両立させたモダンなコックピット空間を実現しています。
内装デザインは従来の上質さを保ちつつ、デジタル化や操作性の向上が図られており、日常の利便性も大幅に改善されています。
パワートレインに関して、新型はトヨタの「マルチパスウェイ戦略」に基づき、ICEに加えてBEVモデルを導入しました。
BEVは59.2kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、システム出力144kW、航続距離300km以上を実現。
前後に高出力eAxle(ギア、モーター、インバーターなどを一体化した駆動ユニット)を配置することで、ボディオンフレーム構造の耐久性を維持しながら優れた悪路走破性を発揮します。
また、ICE(内燃機関)モデルも進化しており、日本に導入予定のディーゼルモデルに関しては、従来の2.4リッターエンジンに代わる2.8リッターエンジンを採用し、性能と効率を向上させています。
そのほか欧州、オセアニア市場には将来的にFCEV(燃料電池車)モデルも2028年に投入予定で、電動化の幅広い選択肢が用意されています。
さらに「信頼性」と「スマートさ」を両立させる機能面でも進化しています。ボディ剛性の向上に加え、新サスペンションと電動パワーステアリング(EPS)により操縦性が向上し、過酷なオフロードでも安心感のある走りを提供します。
安全面ではトヨタセーフティセンス3.0を搭載。パノラミックビューモニターやマルチテレインモニターにより、悪路走行時の視界を補助します。
現行型では装備されていなかった高度な運転支援機能が追加され、日常からアウトドアまで幅広く活躍できる性能が備わっています。
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BEVや将来的なFCEVを含むマルチパスウェイ戦略により、世界中の多様なニーズとカーボンニュートラルへの対応を両立した新型ハイラックス。
現行型の優れた部分を引き継ぎつつ、内外装デザインやパワートレイン、機能性で大きく進化しており、世界のピックアップトラック市場に新たな基準を提示する存在となることは間違いありません。
日本市場での発売はまだ先ですが、次世代ピックアップの象徴として、多くの注目を集めることでしょう。




















































































