目新しさ消えSUV人気は衰退? 販売減は新型の発売控え、買い控えも影響か
ミニバンなどは新型登場時よりも売れ行き伸ばす
その一方でトヨタ「ルーミー&タンク」、日産「セレナ」の月別登録台数を見ると、新型車だった昨年以上に売れ行きを伸ばしています。
つまりSUVの人気は一種のブームで、最終的には空間効率の優れたミニバンや背の高いコンパクトカーが販売上位に入るようです。軽自動車も一時的に販売比率を下げましたが、最近は再び国内販売全体の37%前後を占めます。ミニバンと背の高いコンパクトカー、そして軽自動車は、普遍的に好調な売れ行きを保つカテゴリーといえるのです。
好調に売れるカテゴリーは、前述で記した通り、一定以上の室内空間を備えることが売れる条件になるのですが、趣味性の強いカテゴリーとしては、依然としてSUVが有望です。今後、ユーザーの好みに合うSUVが出せるか、開発メーカーの手腕が問われます。
【了】
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。
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