なぜ無くなった? 新車から「シガーソケット」や「灰皿」が姿を消した理由とは? 代わりに増えた「便利”機能”」ってなに?

かつて定番装備だった「シガーソケット」「シガーライター」、そして「灰皿」は近年、急速に姿を消しています。その理由と代わりの装備を紹介します。

車内の“一等地”に今あるのは?

 かつてのクルマには、DC12V(トラックなどは24V)を使うシガーソケットやシガーライター、灰皿が定番装備として、センターコンソールの一番前などの“一等地”や、後席足元などに配置されていました。

 しかし、たばこ離れや車内の禁煙、分煙などが進み、オプションになるなど、標準装備では見かけなくなりました。カーシェアやレンタカーも禁煙化が進み、喫煙できる車両も減っています。

 その代わりに、クルマの車内装備はどう進化したのでしょうか。

近年は「シガーライター」や「灰皿」を見かけることがめっきり少なくなった(画像はイメージ、decoplus/PIXTA)
近年は「シガーライター」や「灰皿」を見かけることがめっきり少なくなった(画像はイメージ、decoplus/PIXTA)

 シガーライターは、シガーソケットに装着されているシガーライターを押し込んで使うものです。

 ライターとして機能するものは“ほぼ絶滅”の状態ですが、現在もDC12Vのアクセサリーソケット(トラックなどはDC24V)が付いている国産車は多く残っています。

 USBソケットやレーダー探知機、ドライブレコーダー、空気清浄機、ポータブルナビ、カーインバーターなど多様な対応アイテムがあり、愛用している方もいるでしょう。

 なお、アクセサリーソケットを使う場合、国産車の大半はアクセサリー電源を搭載しているため、エンジン(システム)をオフにすると通電しませんが、旧車や輸入車などは、エンジンを切っても通電(輸入車などはしばらくするとオフになる)状態になっていて、バッテリー上がりの原因にもなりかねないので注意が必要です。

 近年のクルマは、シガーソケットやシガーライター、灰皿などに変わって、Qi(チー)規格に対応するスマホのワイヤレス充電やUSBジャック、電動パーキングブレーキのスイッチなどが定番化しつつあります。

 ワイヤレス充電は、トレーなどに置くだけで充電が可能で、トレーの底面に滑り止めを付けたり、ストッパーで固定できたりするほか、トヨタなどが採用する縦に差し込み、走行中の揺れでズレないように配慮しているタイプもあります。

 USBジャックは、複数カ所用意する車種も多くなりつつあり、さらに、タイプAからタイプCに変わる車種が増えていて、メルセデス・ベンツなどの輸入車の大半だけでなく、最近の国産車もタイプCにのみ対応するモデルが増えています。

 また、手動式や足踏み式のパーキングブレーキ(サイドブレーキ)も減りつつあり、その代わりにセンターコンソールやセンタークラスターに電動パーキングブレーキ用のスイッチが配置される車種が多くなっています。

 そのほか、昔のクルマは、ドリンク(カップ)ホルダーが付いていないモデルも多く(付いてはいるものの数が少ないケースも)、カー用品販売店の定番アイテムでした。現在は、輸入車も含めて複数の飲み物に対応するドリンクホルダーが標準装備されるのが当たり前で、これもセンターコンソールの一等地にあります。

 ドリンクホルダーの中には、ホルダー付きや牛乳パックなどの四角い飲み物に対応するタイプ、ダイハツ「ムーブキャンバス」などのように保温機能付きタイプも出ています。

【画像】「えっ…懐かしい!」 これが絶滅しつつある「シガーライター」です!(12枚)

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