たった「2年」で全面刷新! 三菱「“新型”軽SUVワゴン」登場へ! 斬新「丸目ライト&オフ顔」採用は不変だけど…“中身は”「超進化」してた! 新型「デリカミニ」何が変わった?
三菱自動車は秋に発売予定の新型「デリカミニ」を先行公開し、予約受付を開始しました。どのような進化を遂げたのでしょうか。
見た目はキープな新型「デリカミニ」 中身は大進化
三菱の軽スーパーハイトワゴン「デリカミニ」は、2023年5月にデビューした比較的新しいモデルです。まだ登場から2年と少ししか経過していませんが、早くもフルモデルチェンジした新型が発表され、予約受付がスタートしました。
この短期間で2代目へと進化したデリカミニについて紹介していきます。

初代デリカミニは、中身を見てみると元々販売されている軽スーパーハイトワゴン「eKクロス スペース」の後継車種でありながら、実質的には大幅改良モデルといった見方もできる内容でした。
これが短期間でのフルモデルチェンジとなった理由のひとつでもあるのですが、そのような過去を振り返ると、今回の2代目の登場がデリカミニとして“真のスタート”を切ったモデル、という見方もできるのです。
また、この短期間でのフルモデルチェンジには、実質的な兄弟車である日産「ルークス」のフルモデルチェンジも影響しています。
日産と三菱の合弁会社であるNMKVが共同開発をしたことを考えると、フルモデルチェンジの時期がほぼ同じになるのは当然なのです。
同じく兄弟車種である「eKスペース」(こちらの方がルークスとの関係は近い)も、新型デリカミニと同時のフルモデルチェンジとなりました。
新型デリカミニでは、12.3インチのGoogle 搭載インフォテイメントシステム、室内空間と前方視界のために傾斜が起き上がったAピラーとフロントウィンドウを採用しており、こうした数々の進化ポイントは先に詳細が発表されていたルークスと似通っていることからも、同時に開発されていたことが分かります。
しかし、オフロードに強い三菱らしい独自の装備やメカニズムが採用されているのが、やはりデリカミニを選ぶうえでのポイントといえます。
最大のポイントがドライブモードです。
エンジンレスポンス、シフト制御、トラクションコントロール、ブレーキLSD、電動パワーステアリングが各モードに合わせてチューニングされており、このようなドライブモードが軽自動車に採用されるのは初めてのことです。
走行モードは「POWER」「NORMAL」「ECO」「GRAVEL」「SNOW」の5つで、4WDモデルの開発には「デリカD:5」のメンバーも携わっているそうです。
先代モデルでも装備されていたヒルディセントコントロールは、新型でも当然備わっていて、軽スーパーハイトワゴンの随一の悪路走破性を誇っているモデルといえます。
また、カヤバの高性能ダンパー「プロスムース」を三菱車として初装備していることもトピックです。
これに加えて4WD車では専用チューニングを行い、フロントに高剛性のスタビライザーやベアリングを採用、リアもブッシュの配置変更を行いました。
あらゆる路面状況で上質な乗り心地を実現しているとのことで、先代以上にオンロードもオフロードも「どんとこい!」なモデルへと進化しているのです。
詳細な仕様や価格は明らかになっていませんが、先行公開サイトによると約195万円~約295万円で販売予定とのこと。
軽自動車として考えると高価な価格設定といえますが、運転支援システムやコネクテッド機能、走行モードなど充実の装備とメカニズムを考えれば、納得のいくという声もあるでしょう。
新型デリカミニは、先代で大好評だったデザインはキープコンセプトのままで進化させつつも、充実の内容で至れり尽くせりな軽へとバージョンアップしたのです。
Writer: 西川昇吾
1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。大学時代から自動車ライターとしての活動をスタートさせる。現在は新車情報のほか、自動車に関するアイテムや文化、新技術や新サービスの記事執筆も手掛ける。また自身でのモータースポーツ活動もしており、その経験を基にした車両評価も行う。
































