スズキ新「アルト」がスゴい! もはや「アルト“ワークス”」仕様!? 伝説の「スポーツハッチ」風“純正レトロ”カスタム「ブラックスタイル」に注目!
ベーシック軽として親しまれるスズキ「アルト」が、一部改良で純正アクセサリー「ブラックスタイル」を新設定しました。かつての「アルトワークス」を彷彿とさせるレトロなカスタムアイテムでいま密かに注目を集めています。
「痛快DOHCターボ」ではないけれど……
スズキは2025年7月22日、軽セダン「アルト」を一部改良しました。
ビジネス需要にも応えるベーシックなモデルですが、いっぽうで往年のスポーツハッチを思わせるカスタマイズアイテムが用意されたことで、いま密かに注目を集めています。

軽のスポーツハッチ(ホットハッチ)文化を象徴したモデルといえば、その代表格としてかつて販売されていた「アルトワークス」が挙げられます。
1980年代から1990年代にかけ人気を集めたものの、2000年代に入りいったん終了。その後、2015年に8代目アルトで復活し、惜しまれつつも2021年のモデルチェンジを機に、再び生産を終えました。
最高出力64PSを発揮する660cc直列3気筒DOHCターボと、超軽量な車重670kg(最終モデル・5速MT)という痛快パッケージは今もファンの語り草ですが、現行の9代目アルトのカタログにその名は見当たりません。
一方で2021年12月に誕生した9代目アルトは、「気軽」「安心」「愛着」を掲げる実用派。660cc自然吸気エンジンとマイルドハイブリッドが選べ、FFと4WDをそろえつつWLTCモードで最大28.2km/Lという燃費性能を実現しています。
2025年7月の一部改良では、柔らかな造形の新バンパーとルーフエンドスポイラーを採用し、空力と上質感を両立。
同時に先進安全装備を「デュアルセンサーブレーキサポートII」へ刷新し、低速域の前後衝突軽減や車線逸脱抑制などを標準化しました。
そんな「実用車」のアルトに“走りの黒”を吹き込むのが純正アクセサリー「BLACK STYLE(ブラックスタイル」です。
前後「S」エンブレムと車名ロゴを漆黒化。フォグランプベゼル、ドアミラーカバー、カラードドアハンドルも黒仕上げとし、14インチフルホイールキャップをブラックで統一します。
さらにサイド下部へ斜めストライプの専用デカールを貼付すると、かつてのアルトワークスを想起させるスポーティな佇まいが立ち上がります。
テールゲートに配した初代アルト由来の赤色センターラベルを配したレコード風デコステッカーも、歴史へのオマージュを感じさせる仕掛けです。
この「ワークスを彷彿とさせる黒化キット」は「実用アルトでも走りのDNAを楽しめる」とSNSで急速に話題を集めています。
エンブレム(ブラック・3点)1万5840円、フォグランプベゼル1万1550円、LEDフォグランプセット5万710円、ドアミラーカバー(ブラック)1万0780円、カラードドアハンドル(ブラック)3万2010円、フルホイールキャップ(14インチ・4枚)2万6840円、バックドアガーニッシュ2万3650円、サイドデカール3万6300円、デコステッカー4840円といった主要部品を合計すると、およそ21万円強となります(価格は消費税・参考取付費込み)。
車検対応の純正パーツで統一できる安心感や、予算に合わせてパーツを段階的に追加していく楽しみ方も、ベーシック軽セダンらしい現実味といえるでしょう。
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アルトワークスの消滅で“走りの軽”を望む層は選択肢が減ったものの、ブラックスタイルの登場は「まずは雰囲気から楽しむ」という受け皿となりました。
燃費と安全性を極めたベーシック軽に「漆黒の個性」を加える。こうしたスズキの提案は、かつてのワークスが培った“遊び”の精神を現代流に再解釈したものといえるでしょう。
経済性と個性を両立させる黒いアルトは、実用車の枠を超えてユーザーのライフスタイルを彩る相棒となるのか。今後のさらなる展開にも注目です。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。





























































