晴れの日に「洗車」は絶対NG! むしろ「雨の日がオススメ」って本当? 「洗車に最適な天気」はいったいいつなのか よく考えたい「良きタイミング」とは
「天気がいいから、洗車でもしよう」は、実は大きな間違いです。一体どういうことなのでしょうか。
炎天下の洗車は「早朝」か「日没前」 そもそも「曇りの日」が理想的
9月も中旬になり、地域によっては少しずつ朝晩が涼しくなってきたとはいえ、昼間はまだまだ夏日が続きます。
天気が良いと、クルマを持つ人のなかには、「洗車でもしてドライブするか」と思うかもしれませんが、実は「炎天下の洗車」は逆効果ってご存知ですか。この時期の洗車に適した時間帯や天気についてまとめました。

真夏の炎天下に駐車してあるクルマのボンネットで「目玉焼き」ができるーー。
いまや、これが笑い話ではなくなってしまいました。外気温ですら35度を超える日が珍しくなくなってしまった日本の夏。それが9月に入っても続くのですから、たまったもんではありません。
クルマの車内は70度オーバー。ボディカラーにもよりますが、ボンネットは80度以上の高温になることも少なくありません。
うっかり手で触ろうものなら火傷してしまいます。
天気もいいし、水浴びがてら海パンに履き替えていざ洗車、といきたいところですが、これほどクルマ本体が熱せられているのに洗車をしたら、水気を拭き取る前にあっという間に蒸発してしまいます。
さすがに真夏のピークが去ったとはいえ、炎天下になるような強い太陽光の下で洗車をすると、水滴がレンズのように作用し、塗装面に「ウォータースポット(水ジミ)」が残ってしまいます。
さらに、カーシャンプーなどの洗剤もすぐに乾いて固まり、塗装のムラやシミの原因になります。
そして、意外と注意しなければならないのが「ガラス」です。
触れないほど熱くなっているのはガラスも同じです。
そこへ冷たい水をかけることで急激な温度差が生じ、その結果、ガラスに負担がかかり最悪の場合はヒビが入ることもあります。
週に1度、あるいは雨が降るたびに洗車しないと落ち着いかないという、自他ともに認める「洗車好き」を自認する人にとってはなんとも辛い時期です。
では、洗車に適した時間帯や天気はというと、いつになるのでしょうか。
晴れの日であれば、まずは「早朝から朝(〜9時頃まで)」です。
ボディパネルが太陽光で熱くなるまでが勝負です。効率良くパパッと終わらせてしまいましょう。
ただし、住宅地であまり朝早くに洗車をすると、ご近所迷惑になることがあるので注意が必要です。
朝は苦手であれば、夕方〜日没前まで(16時〜18時頃)という手もあります。
ボディパネルはまだ熱い状態なので様子を見ながらですが、気温が下がり、日陰も増えます。
では、夜間はというと、コイン洗車場のように照明があり、営業時間内であればおすすめの時間帯です。
ただし、夜間はカーシャンプーなどでしっかり洗ったつもりでも、あとから見たら汚れが残っていたり、洗車と同時に行えるボディのキズのチェックやワックスがけなどもやりにくいので、その点を留意したうえで作業をしてみてください。
これが曇りの日であれば上記の時間帯だけでなく、日中でも洗車ができるので「理想的な洗車日和」といえます。
ただ、「洗車をするとなぜかすぐに雨が降る」という謎のジンクスがあるように、今の時期はゲリラ豪雨など急な雨も予想されるので、時系列の天気予報をこまめにチェックが必要です。
では、雨の日の洗車はというと…。個人差はあると思いますが、筆者(松村透)は意外とおすすめと言いたいです。
ただし小雨のとき、そして雨が止んだあとに速やかに拭き取りができる状態に限ります。
しかし問題は「ご近所の目」です。
雨のなか自宅の駐車場でビショ濡れになって必死に洗車していたら、ご近所の人も驚くはずです。
普段からご近所づきあいがあれば何の問題もありませんが、「あそこの家のご主人、クルマを本当に大事にしていらっしゃるのねぇ」くらいには思われるでしょう。
家族からは「目立つからやめてよ」と言われるかもしれません。
そのときは、おとなしく晴れの日または曇りの日に洗車するようにしてください。
Writer: 松村透
株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。
輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当後、2013年に独立。フリーランスを経て株式会社キズナノートを設立。現在に至る。
2016年3月〜トヨタ GAZOO愛車広場連載中。ベストカー/ベストカーWeb/WebCARTOP他、外車王SOKEN/旧車王ヒストリア編集長を兼務する。






























