新車189万円! トヨタの「激安プリウス」がスゴい! リッター「約30キロ」走る「超コスパ」モデル!? 驚異の「大衆車価格」を実現した理由とは
高コスパモデルでライバル車をノックアウト!?
ビジネスモデルとはいえ、もちろん個人で購入もできたプリウスEX。
装備が簡略化されたとはいえ、元々豪華すぎた2代目プリウスから無駄なモノをそぎ落としただけで、必要十分以上の装備は揃っていました。
![今見ても十分斬新に映る2代目「プリウス」のサイドビュー[画像は通常モデル]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2022/11/20221110_toyota_prius_2nd_002.jpg?v=1668064938)
電動インバーターエアコン(湿度センサー付き)やワイヤレスドアロックリモートコントロール(アンサーバック機能付、リモートコントロールキー2個)、プッシュボタンスタートを標準装備。盗難防止装置のイモビライザーも付いています。
メーカーオプションとして、SRSサイドエアバッグ&カーテンシールドエアバッグやHDDナビゲーションシステム(CD・MD・AM/FM・アナログTV・サウンドライブラリー・6スピーカー)、バックモニターが選択可能で、ビジネスモデルといいながらも、こうしたメーカーオプションを搭載すれば、これまで販売されていた2代目プリウスと何ら遜色ありません。
こうした戦略的なモデルのプリウスEXが登場した背景には、ライバル車の影響が大きかったのでしょう。
3代目プリウスと同時期に販売されており、実質的なライバルとなっていたのが、ホンダの「インサイト」です。
2代目インサイトは2009年2月に登場しており、プリウスよりも大幅に安い車両本体価格で販売をスタートします。
ベースグレードの価格は何と189万円。プリウスEXとピッタリ同じなのです。
ハイブリッドカーの性能としては、プリウスに少し遅れを取っていたインサイトですが、価格の安さで攻勢へ出たところに、プリウスは新型へモデルチェンジし、さらにEXグレードを追加して、インサイトと同じ値段の189万円で販売をスタートしました。
これにより、インサイトへ流れる可能性があったハイブリッド志向のユーザーを、プリウスEXは引き留める事ができたのです。
当時、ハイブリッドカーは「良いモノだけど高い」といわれていましたが、プリウスEXの存在でトヨタのハイブリッドは現在に通じる「身近な存在」になることが出来たのです。
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2012年までの約3年間限定で販売されていたプリウスEX。
ハイブリッドを国民的なクルマにした3代目プリウスの陰には、功労車ともいえるコストパフォーマンスに優れたもうひとつのプリウスが存在していたのでした。
Writer: 赤羽馬
金融業・自動車ディーラー営業マンを経て、ライターとして独立。幼少期からの自動車カタログ収集癖あり。エンドユーザーに役立つ話や経済・金融とクルマに関する情報を発信中。














































