2025年8月22日、三菱自動車工業（以下、三菱）は軽乗用車「デリカミニ」のフルモデルチェンジを発表しました。

　初代デビューからわずか2年での全面刷新という珍しいケースです。

　三菱の販売店にはどのような声が集まっているのでしょうか。

　デリカミニは、2023年に初代が登場したSUVテイストの軽スーパーハイトワゴンです。

　今回発表された新型モデルは2代目となり、デザインと機能の両面で大きく刷新されました。

　まずエクステリアでは、視覚的な存在感を一層強化するために、大型の半円形LEDポジションランプが採用されています。

　また、フロントバンパーやテールゲートには立体感のある「DELICA」ロゴが配置されているほか、前後のスキッドプレートやフェンダー、ボディ下部がブラックで仕上げられ、アウトドア志向のデザインが際立っています。

　さらに、Aピラーの角度を立てることで室内空間が広がり、スクエアでワイドなスタイリングと力強いDピラーが相まって、安心感と力強さが共存するデザインとなっています。

　そしてボディカラーには新たに「サンドベージュパール」と「デニムブルーパール」の2色が追加され、選択肢が広がりました。

　加えて走行性能にも新たな進化があり、軽自動車として初めてダイヤル式のドライブモードセレクターを採用。「パワー」「エコ」「ノーマル」「グラベル」「スノー」の5つの走行モードを選ぶことが可能です。

　また安全面でも、運転支援機能「三菱イーアシスト」が強化され、軽自動車では初めて「後側方衝突防止支援システム」と「後側方車両検知警報システム」および「後退時交差車両検知警報システム」が搭載され、総合的に安全性能が向上しています。

　なお、新型デリカミニの発売は、2025年秋となる予定です。

　では、そんな新型デリカミニについて、販売店にはどのような反響が寄せられているのでしょうか。

　関東の販売店担当者は次のように話します。

「新型デリカミニは、特にキャンプやアウトドアを楽しむアクティブなファミリー層に人気があります。

　デザインについては、力強いフロントマスクと、つぶらな瞳のようなヘッドライトのバランスが絶妙で、非常に好評です。

　ただ、燃費に関しては『もう少し改善してほしい』という声も聞かれます。

　走行性能や乗り心地は高く評価されており、特に長距離運転でも快適に感じるお客様が多い印象です。

　一方で、価格については『値上げするなら現行モデルの方がいい』といった意見もあり、価格重視の方には現行モデルが選ばれやすい傾向がみられます。

　現行モデルは価格的に少しお得で、納期も2か月程度と短いため、購入を検討する際にはこちらの方が魅力的に映るというお客様もいらっしゃるようです」

　また、関西の販売店担当者は次のように話します。

「新型デリカミニの予約注文は徐々に増えてきているものの、現時点ではまだ多くの枠が確保されています。

　今回のモデルチェンジで安全性能が大きく向上したことで、初めてクルマを購入する方や運転に自信がない方にも選ばれる機会が増えていると感じています。

　ボディカラーについては、新たに追加された『サンドベージュパール』や『デニムブルーパール』が非常に人気で、特にアウトドア志向の方々に選ばれているようです。

　また、従来からの『アッシュグリーンメタリック』も根強い人気があり、選択肢が豊富である点も好評です」

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　なお、兄弟車である「eKスペース」や、日産「ルークス」もフルモデルチェンジを発表しており、それぞれ異なるニーズに対応するための進化が見られます。

　eKスペースは、より日常的な使い勝手を重視したモデルであり、ルークスは広い室内空間を確保することに注力しています。

　そのなかでデリカミニは、力強いデザインと高い走行性能が特徴であり、兄弟車としっかり差別化されている印象です。