「酒を飲んで自転車に乗ってはいけないと知らなかった」呆れた言い訳も! 自転車で飲酒運転の男逮捕! 何があった? 元警察官が解説

福岡県警は先日、自転車で飲酒運転をしたとして30歳の自称・会社員の男を酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕しました。逮捕された男は「酒を飲んで自転車に乗ったらいけないと知らなかった」などと容疑を否認しています。

ネット上では酒を提供するお店の取り締まりや飲酒運転の厳罰化を望む声も!

 福岡県警は2025年8月30日の未明、福岡市中央区において酒を飲んで自転車を運転したとして、福岡市中央区に住む自称・会社員の30歳の男を酒気帯び運転の現行犯で逮捕しました。

 警察によりますと、8月30日の午前3時10分頃、巡回中のパトカーが福岡市中央区でふらつきながら運転する自転車を発見し停止を求めましたが、運転者の男がそれに応じることなく逃走したということです。

「酒を飲んで自転車に乗ってはいけないと知らなかった」呆れた言い訳も!(画像はイメージ/チャットGPTで作成)
「酒を飲んで自転車に乗ってはいけないと知らなかった」呆れた言い訳も!(画像はイメージ/チャットGPTで作成)

 自転車は約2分間にわたって逃走を続けた後、男が途中で自転車を乗り捨て歩いて逃げようとしたため、警察官が取り押さえました。

 この男の呼気を調べたところ、基準値の3倍のアルコールが検出されたことから、警察は男を酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕しました。

 警察の調べに対し男は、自転車に乗って飲酒運転をしたことは認めた一方で、「酒を飲んで自転車に乗ったらいけないとは知らなかった」などと話し、容疑を否認しています。

 なお男は8月29日の午後7時頃から翌30日の午前3時頃まで居酒屋やバーでビールやレモンサワー、ジントニックなどの酒を10杯程度飲んだと供述しており、警察はどこで、どのくらい飲酒したかなどを詳しく調べています。

 このニュースに対してインターネット上では「警察官からの停止命令を無視して逃げている。自転車で飲酒運転になることを知らなかったは無理がある」「知っていたから逃げたんだよな」「30歳にもなってその発言はヤバいでしょ」など、男の言い訳に呆れる声が多く聞かれました。

 また「居酒屋の前にたくさん自転車並んでいるよね。お店も摘発した方がいい」「飲酒運転の罰則を重くしないと、悪質な飲酒運転は無くならないと思います」といった意見も寄せられています。

 当然ながらお酒を飲んで自転車を運転するのは自動車と同様に道路交通法違反であり、酒気帯び運転で検挙されると「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」という罰則が科されます。

 さらに飲食店などで、車両に乗って帰宅すると知りながら酒を提供したり勧めたりする行為は飲酒運転のほう助に該当し、お店側も「2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金」に処される可能性があります。

 加えて、飲酒運転をすると知りながら人に車両を貸す行為も飲酒運転のほう助に当たり、運転者が酒気帯び運転をすれば「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」という罰則を受けるケースもあることから、注意が必要です。

 今回の事例のように、自転車の法令違反を自動車よりも軽く考えている人は少なくないですが、たとえ自転車であっても事故で人を死傷させる危険が十分にあるため、交通ルールをしっかり守って運転することが重要です。

 また2026年4月1日からは自転車の交通違反に対しても、自動車と同様に「青切符」での取り締まりが適用されます。

 青切符とは運転者が比較的軽微な交通違反をしたときに違反者に交付される書面で、一定期間内に反則金を納付すれば刑事罰の対象とならずに交通違反が処理されるという仕組みです。

 自転車の青切符制度の対象となるのは「16歳以上」の運転者で、信号無視や一時停止など自動車でも交通違反に指定されている運転行為のほか、自転車の2人乗り、2台以上での並走など自転車固有の交通違反についても取り締まりがおこなわれます。

 ただし、これらの交通違反がただちに検挙されるわけではなく、交通事故に直結する危険な運転行為をした場合や警察官の警告に従わずに違反行為を続けた場合など、悪質・危険な行為が取り締まりの対象となります。

※ ※ ※

 警察庁の統計によると交通事故件数は年々減少傾向にある一方で、自転車が関連する事故の割合は全体の23%程度を推移し、2016年以降ゆるやかな増加傾向にあります。

 自転車は運転免許なしで運転できるためか交通違反や運転マナーの悪さなどがたびたび指摘されており、運転者一人一人が改めて交通ルールを確認すべきといえるでしょう。

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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