新車67万円! スズキ「アルト」の斬新“スライドドア”仕様に大反響!「なにこれ面白い!」「衝撃的すぎ…」「スズキは未来に生きてる」の声も! “3ドア”でもガバッと開く「スライドスリム」はオーナーも大満足!?
スズキの軽自動車「アルト」には、飛びぬけて個性的な派生モデルが存在しました。一体どのような特徴を持ち、現在どんな評価が見られるのでしょうか。
スズキ「アルト」の斬新“スライドドア”仕様に大反響!
スズキのロングセラーの軽自動車「アルト」。
1979年に初代モデルの登場した同車には、数々の派生モデルが登場しましたが、とくに1988年に発売された3代目アルトでは飛びぬけて個性的なモデルが存在しました。
「アルト スライドスリム」と名乗るそのモデルは、一体どのような特徴を持ち、現在どんな評価が見られるのでしょうか。

スズキが展開するアルトは、同じくスズキがかつて販売していた軽自動車「フロンテ」の商用車版姉妹車として作られました。
軽ボンネットバンブームの火付け役として大ヒットを記録し、以後は1993年に「ワゴンR」が登場するまで、スズキを代表する軽自動車の座を担いました。
そんなアルトは8度のフルモデルチェンジを経て、現行モデルは2021年に登場した9代目モデル。
今回紹介する“スライドスリム”は、1988年から1994年まで販売されていた3代目アルトの派生モデルとして登場しました。
スライドスリムの特徴としては、3ドアハッチバック車でありながら、運転席側と助手席側の両方のドアが「スライドドア」になっていたことが挙げられます。
今でこそスライドドア搭載の軽自動車は珍しくありませんが、当時のスライドドアはミニバンなどワンボックス車に搭載するのが一般的だったため、軽自動車への搭載は非常に斬新な試みだったのです。
また、現在の軽自動車で主流なのは「5ドアのうち後部ドアがスライドドア」になっているものであり、「3ドアで左右2枚がスライドドア」というクルマは現在でも稀であることに変わりありません。
さらに、運転席側のシートは回転する仕組みを採用しており、シートを外側に向けることで、スムーズに乗降することが可能。
“回転する座椅子”のようなシンプルな構造ではあるものの、「スカートをはいた女性でもスムーズに乗り降りできる」として、スライドドアとともに注目を集めた機能でした。
しかし、1990年に軽自動車は規格変更を受け、550ccから660ccへと排気量がアップ。
上記のタイミングで構造も見直され、最大の特徴であった「左右スライドドア」が廃止となってしまい、運転席側のみスライドドアで助手席側はヒンジドア(外側に向かって開くドア)に変更されたのです。
こうして個性が薄まってしまったスライドスリムは、その後、1994年に4代目モデルへとフルモデルチェンジされるタイミングでラインナップから消滅し、終焉を迎えます。
ちなみに車両価格(消費税抜き)は当時、67万5000円で販売されていました。
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このようなに個性的な特徴を持つアルト スライドスリムついて、現在SNSなどでは、
「なにこれ面白い!」
「いま見ると衝撃的なクルマだよね」
「スライドのアルト…いいなぁ…」
「今こそ絶対欲しいクルマでしょ」
といった、現代でも斬新な構造に衝撃を受けたというコメントが多数。
やはり3ドアのハッチバックでありながら両側スライドドアであることに驚く人は多く、面白がる意見が上がっていました。
さらに投稿を探すと、
「当時コレ欲しかったんよ」
「中古で30万円くらいで売ってるの見たけど買っとけば良かったー!」
「愛車として乗ってた! ホント良いクルマで後継モデル出てたら乗り続けてなァ」
など、購入したかったという人にくわえて、実際にオーナーとして所有していたユーザーの声も見られます。
とくに愛用していたと語るオーナーのコメントからは、スライドスリムに深く満足していた様子が感じ取られ、後継車は登場しなかったものの使い勝手においては優れていたことが伝わります。
そのほか見られたのが、
「トヨタ『ポルテ』に似てるけど、スズキは30年以上も前に同じアイデアをカタチにしていたのか」
「1988年にこの発想力は凄い!」
「スズキっていつも先駆者。というか先取りしすぎて後から評価されてる笑」
「スズキは時代の先端を行きすぎて未来に生きてる感じがありますよね…」
という声です。
ポルテは、助手席側のみを1枚のスライドドアにしたトールワゴンなので、構造としてスライドスリムに似ているとも言えますが、ポルテが登場したのは2004年であることから、はるかに時代の先を行っていたスズキを評価する声が多く上がっていました。
Writer: パワーボム
関西大学社会学部卒業後、某CS放送局運営のメディアにてライターとしてのキャリアをスタート。自動車ブログの立ち上げから携わり、主にトヨタ車やレクサス車、キャンピングカーを中心に取材記事を多数執筆する。













