「安いはずが…」格安レンタカーでトラブル続出!「点検なし」「パンク寸前」も… トラブルに巻き込まれない対策とは
格安レンタカーを借りる時、返すときの注意点は?
では、格安レンタカーを借りる時、そして返すときにはどのようなことに注意すれば良いのでしょうか。
ーーー
●キズの確認は動画を撮って
格安レンタカーで多いトラブルの一つに、「つけてもない傷の修復金額(免責金額)、修理の間の休業補償を請求される」ことがあります。
気になるキズがある場合は写真ではなく必ず動画で記録することをお勧めします。
同様に返却の際もしっかり確認しましょう。格安レンタカーは擦りキズがたくさんある車両も多いので騙されないように。
●ガソリンが満タンに入っているかを必ず確認
レンタカーは満タンで返却するのが必須で返却の際に給油のレシートを提示させるお店も多くあります。中には、人手不足もありそこまでの管理(レシートでの給油確認)ができてない店も。
ガソリンを満タンにすると多くの場合、燃料計の針は「F」を振り切りますが、中には満タンから100km近く走っても針があまり動かないクルマもあります。
そこを悪用して前の利用者が満タンから100km近く走って返却することもあり、次の利用者が本来は払う必要のないガソリン代を負担することになりかねません。走行距離と給油量から計算して不審な点があれば迷わず店舗に申し出てみましょう。

●保険の補償範囲に注意
レンタカーの車両保険や対物保険には免責金額(5万円)が設定されているのが一般的です。
またタイヤのパンク修理や交換は自己負担が基本で、スマートキーを紛失して新たに作り直す際も同様に自己負担になる場合がほとんどです。ーの作り直しで20万円を請求をされた例もあります。
●免責金額、休業補償や免責補償について正しく理解を
ふだんあまり聞きなれないレンタカー特有の「休業補償」や「免責補償」などの言葉も正しく理解しておきましょう。
「休業補償」(NOCノンオペレーションチャージ)は利用者の過失で修理や清掃をするような場合、レンタカー会社はレンタカーを他の客に貸し出すことができません(=休業)。その「休業」の分の費用を利用者が負担することです。
「免責補償」別途有償(24時間1100円前後)で入る補償で、例えば車両保険(免責5万円)を使うようなトラブルがあった場合、免責分を支払わなくてよいための補償です。さらにプラス数百円で「休業補償」までをカバーする補償制度もあります。
●借りる時、返すときには時間に余裕を持って
借りる時はもちろんですが、返却の際にもクルマの確認などがしっかりできるよう時間に余裕を持って行動しましょう。
返却したあとにレンタカー店から「バンパーに擦り傷がついていた。修理代の免責分5万円と休業補償2万円を負担して欲しい」と言われ、身に覚えがなかったものの飛行機の時間が迫っていたため仕方なく支払った例もあります。
ーーー
また、格安レンタカーの中にはロードサービスが有償のところもありますがJAF会員(レンタカー借主じゃなくても同乗していればOK)であればレンタカーも会員価格で作業がされます。
パンクの応急修理やスペアタイヤへの交換バッテリー上がりも無料で対応できるので、わざわざロードサービスを有償でつける必要はありません。なお、保険会社の無償ロードサービスは契約車両以外は使えません。
格安レンタカーで店舗との間でトラブルが発生した場合は、運営会社に相談するのがベストです。
それでも納得いく対応がされなければ消費生活センター(188番)に相談してみることをお勧めします。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

















