ホンダ「“新”フィット」に問い合わせ集中!? 全長4m“ちょうどいいサイズ”に「ルーフレール」&「撥水シート」装備! 少し“イメチェン”した「新クロスター」登場で乗り換え多発か

ホンダ「フィット」の一部改良が実施され、「クロスター」グレードでエクステリアの小変更を含むアップデートが施されました。販売店にも早速問い合わせが相次いでいるようです。

内外装の仕様変更に加えて、専用のボディカラーも追加された「クロスター」

 2025年7月10日、ホンダ「フィット」の一部改良が実施され、翌11日に発売されました。なかでもSUV風の「クロスター」は他のモデルとの差別化を図るべく、さまざまな仕様変更が行われています。

 新しくなったフィット クロスターの反響について、ホンダディーラーに問い合わせてみました。

イメチェンした「フィットクロスター」に問い合わせ増加
イメチェンした「フィットクロスター」に問い合わせ増加

 フィットは2001年に登場したコンパクトカーです。手頃な価格ながら優れた使い勝手と広い室内空間を特徴としています。現行モデルは2020年2月にフルモデルチェンジを行った4代目。

 ユーザーの好みやライフスタイルにあわせて「ベーシック」「ホーム」「ネス(現在は廃止され、スポーティ路線の「RS」に変更)」「クロスター」「リュクス」の5つのバリエーションを展開。

 また、安全運転支援システムである「ホンダセンシング」を全タイプに標準装備し、独自の2モーターハイブリッド「e:HEV」を用意するなど、ホンダを代表するモデルのひとつにふさわしい仕立てとなっています。

 ボディサイズは、全長4080mm×全幅1695mm×全高1540mmで、ホイールベースは2530mmとなっています。

 ラインナップのなかでクロスターは、SUV風の内外装を持つ仕様で、ルーフレールやスキッドプレート風の前後ガーニッシュの装備、無塗装樹脂のホイールアーチモールを備えたほか、インテリアも撥水シートを備え、タフに仕上げています。

 今回の一部改良では、このクロスターの仕様変更がメインとなっています。

 ボディカラーにはクロスター専用色となる「ボタニカルグリーン・パール」を設定。また、内外装の意匠も変更されました。

 具体的には、ドアミラー、アウタードアハンドルをブラック塗装からシルバー塗装へ変更、リアライセンスガーニッシュはボディ同色からシルバー塗装へ変更。

 インテリアでは、ステアリングパネルとシフトレバーにブラックのパネルを装備したほか、助手席側インパネとアームレストカラーをグレーからネイビーに変更。

 さらに、シート部のサイドにはライムイエローステッチを追加といった具合に、視覚的にも変化が分かる仕様変更となっています。

 そのほか、一部改良と同じタイミングで原材料価格や物流費などの世界的な高騰に伴い、10万円弱の車両本体価格の値上げが行われています。

 フィットの価格(消費税込)は177万6500円から292万9300円。クロスターは236万3900円から292万500円です。

 さて、今回の一部改良でスポットライトが当たったクロスターですが、ディーラーへの反響はいかがでしょうか。

 そこで、7月下旬のある日、首都圏にあるホンダディーラーに問い合わせてみました。

「2020年にフルモデルチェンジして、いわゆる初期モデルをご購入いただいたお客様はそろそろ2回目の車検というタイミングです。

 次回もフィットにしようか、それとも車検を通すかで悩まれていらっしゃるお客様で、今回のクロスターが『刺さった』方がいらっしゃいますね。

 いま流行りのSUVっぽい成り立ちで、わざわざ自分からはカスタムしようとは思わないけど、クロスターくらいなら控えめだしいいかな…ということで、前向きにご検討いただいているお客様が2組いらっしゃいます。

 あとは、歴代のフィットにお乗りのお客様がふらりとご来店され、『これいいじゃないの』と気に入っていただけるケースもありますね。

 値段が高くなってしまったので、これがネックではあるんですが…。

 ご納期はガソリン車で約2カ月、e:HEVで2〜3ヶ月程度を見込んでいますが、仕様によっても異なります」

 また、別のホンダディーラーに問い合わせてみました。

「フィット、N-BOX、そしてもう1度フィットにしようか検討中というお客様がいらっしゃいまして、その方がクロスターを候補に挙げていましたね。

 新規のお客様というよりはすでにフィットをお持ちで、車検のタイミングでお乗り換えになるか、過去に所有して他のモデルにも乗ってみたけれど、やっぱりフィットがいちばんしっくりくるというお客様が多いように感じます。

 特に、ご夫婦で一緒にお乗りになる、あるいはそれぞれ1人で運転するときに、軽自動車ではちょっとパワーが足りないし、乗用車で適度なサイズのクルマ、さらにはホンダ車がお好きというお客様には、文字通りジャストフィットするようです。

 年齢層でいうと、子育てが落ち着いてきた50代後半から60代より上の方という印象です。

 ご納期ですがガソリン車で約1〜2カ月、e:HEVで2〜3ヶ月程度を見込んでいます」

 初代フィットのデビューから25年近い年月が経とうとしています。

 モデルライフが短いケースも多いホンダですが、クロスターのように流行を追ったバリエーションも展開してニーズを拡大することで、今も多くのユーザーに支持されているようです。

 少しだけ「イメチェン」を図ったフィットに対し、今後の売れ行きも注目されます。

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Writer: 松村透

株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。
輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当後、2013年に独立。フリーランスを経て株式会社キズナノートを設立。現在に至る。
2016年3月〜トヨタ GAZOO愛車広場連載中。ベストカー/ベストカーWeb/WebCARTOP他、外車王SOKEN/旧車王ヒストリア編集長を兼務する。

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