2025年7月24日、スズキは軽乗用車「アルト ラパン（以下、ラパン）」および「アルト ラパン LC（以下、ラパン LC）」を一部仕様変更し、2025年8月25日より発売すると発表しました。

　そのなかでも、最も高価な最上級モデルは、一体どのような魅力を持つクルマなのでしょうか。

　初代ラパンは、軽セダンのスズキ「アルト」をベースに開発され、2002年に発売されました。

　女性を主なターゲットとした軽ワゴンとして企画され、スクエアなフォルムとレトロなデザインが特徴です。

　この可愛らしい外観が女性を中心に支持を集め、頭上のゆとりや優れた性能により、軽自動車に消極的だった男性ユーザーにも受け入れられました。

　2008年に登場した2代目は、ベース車を軽ハイトワゴンの「ワゴンR」に変更し、性能を向上させました。

　キープコンセプトながら、おしゃれで使い勝手の良い軽自動車としての地位を確立しています。

　現行の3代目は2015年に発売され、女性目線のヒアリングやリサーチを開発段階から取り入れ、丸みのあるヘッドライトや柔らかなフォルムでより可愛らしい外観を実現しました。

　また、女性向けのアクセサリーや機能が充実しており、その人気を不動のものにしています。

　2022年のマイナーチェンジでは、レトロテイストを強調したラパン LCが登場しました。

　これは、スズキが過去に販売していた「フロンテ」の2代目モデルのフロントデザインをモチーフにしたもので、ラパンとしての新たな魅力を打ち出しました。

　今回の仕様変更では、フロントグリルとフロントバンパーのデザインを刷新し、これまでの世界観を継承しつつ、現在のトレンドを取り入れた印象に進化。

　さらに、R06D型エンジンとマイルドハイブリッドを新採用し、軽快な走りと優れた燃費性能を両立させました。

　そんなラパンおよびラパン LCのなかで、最も高価な最上級モデルとしてラインナップしているのが、「ラパン LC HYBRID X（4WD）」です。

　ボディサイズは、全長3395mm×全幅1475mm×全高1525mm（ルーフアンテナ折り畳み時）、ホイールベース2460mmのコンパクトなボディサイズを誇ります。

　エクステリアには、ラパン LC専用のクラシックな意匠を採用。

　HYBRID Xグレードの特徴としては、ドアハンドルがメッキになっている点や、ハーフホイールキャップ付きのアルミホイールが装着されている点が挙げられます。

　ボディカラーには、今回の改良で追加された新色の「ルーセントベージュパールメタリック」と「フォギーブルーパールメタリック」を含むモノトーン4色と、ツートンカラーの6色からなる全10色から選択可能です。

　インテリアには、キルティング模様の天井や車内に隠されたウサギのモチーフが施され、エンジン始動時にマルチインフォメーションディスプレイが起動すると、ウサギのキャラクターが音声やアニメーションで楽しい雰囲気を演出。

　HYBRID Xグレードでは、レザー調かつキャメルカラーのガーニッシュとブラックヘンリボーン柄のオーナメントからなるインテリアパネルや、本革巻きのシフトノブ、ナノイーX搭載のフルオートエアコンなどを採用し、高級感のあるコーディネートとなっているのがポイントです。

　ラパン LC HYBRID X（4WD）のパワーユニットは最高出力49ps・最大トルク58Nmの660ccリッターR06D型エンジンとモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムを採用。

　トランスミッションはCVTを搭載し、燃費はWLTCモードで25.2km／Lを記録します。

　この最上級モデルの価格（消費税込み）は、186万8900円です。