2025年6月5日、ダイハツは軽乗用車「ムーヴ」を約10年ぶりにフルモデルチェンジし、全国で一斉に販売を開始しました。

　ムーヴは1995年の初代発売から累計で340万台以上を販売した実績を持つ、ダイハツの主力モデルです。

　先代が生産を終えてから約2年のブランクがあったなか、通算7代目となる新型ムーヴの登場には高い注目が集まっています。

　ムーヴは1995年にダイハツ初のスペース系軽自動車として誕生しました。

　低燃費や求めやすい価格、取り回しの良さが支持され、軽ハイトワゴンというジャンルを確立する存在として長年にわたり人気を博してきました。

　2014年には6代目となるモデルが登場し、新開発の「DNGA」軽量高剛性ボディ骨格構造や足回りの改良により、基本性能や乗り心地の質感を大きく向上させました。

　しかし、6代目は2023年夏をもって生産を終了。派生車種の「ムーヴキャンバス」のみが販売継続される状態となり、ムーヴ本体は約2年間の空白期間を迎えました。

　そして2025年6月、7代目となる新型ムーヴがついに発売され、再び市場に姿を現しました。

　長年のユーザーに親しまれてきたムーヴが、現代のニーズに応えて復活を遂げたかたちです。

　これまでのシリーズともっとも大きな変化は、後席の「両側スライドドア」の新採用です。

　エクステリアでは、キャラクターラインや縦型リアコンビネーションランプを採用することで、端正でありながらも躍動感のあるスタイルを表現しています。

　ボディサイズは、全長3395mm×全幅1475mm×全高1655mmで、ホイールベースは2460mm。

　インテリアは、視界性を高めたシンプルなレイアウトが基本となっています。

　RSおよびGグレードではネイビー表皮にシルバーステッチをあしらうことで、上質感のある空間を演出しています。

　荷室には、2WD車にラゲージアンダーボックスが備えており、背の高い荷物の積載にも対応できる設計です。

　パワートレインは、660cc直列3気筒の自然吸気（NA）とターボの2種類の「KF」型エンジンが用意され、いずれもCVTと組み合わせられています。

　RSグレードにはターボエンジンとD-CVTが採用され、ステップシフト制御を通じて力強くリズミカルな加速感を実現しています。

　カタログ燃費性能は、2WD・NA仕様で22.6km／L（WLTCモード燃費）を達成しています。

　予防安全装備としては、17種類の機能を備えた「スマートアシスト」がグレード別に設定されており、RSグレードにはアダプティブクルーズコントロール（ACC）が標準装備されています。

　グレード構成は「L」「X」「G」「RS」の4種類で、価格（消費税込み、以下同）は135万8500円から189万7500円の設定です。

　ボディカラーは2トーンを含む13色が展開されており、新たに開発されたグレースブラウンクリスタルマイカも加わりました。

　全グレードに標準装備された後席スライドドアですが、RS・G・Xグレードではパワースライドドアにタッチ＆ゴーロック機能やウェルカムオープン機能といった予約開閉機能が備わっています。

　また、RSとGには電動パーキングブレーキおよびオートブレーキホールド機能が標準装備され、渋滞時などの運転負荷軽減にも配慮されています。

　9インチディスプレイオーディオにはApple CarPlayやAndroid Autoの接続に対応した音声制御機能が搭載され、ワイヤレス充電にも対応。

　ディーラーオプションでは10インチスタイリッシュナビや前後・車内録画対応ドライブレコーダーも用意されています。

　そんな新型ムーヴについて、販売店ではどのような反響があるのでしょうか。