被害総額10億円以上!? 「購入したのにスクラップ済み…」なぜ? 中古車屋「カーネル」トラブル… 被害者1000人超か
驚くべき実態が次々と明らかに! 被害者はどうなる?
ウーロンは「カーオークションJP」という自動車オークションの代行事業も2008年頃から展開していました。
一時期は国内最大規模だった時期もありましたが2024年11月頃から少しずつおかしくなってきたという情報が入っています。
オークション代行は、資格のある中古車業者しか参加できないオークションにおいて代行で出品&落札をしてもらうこと。これ自体は違法ではありません。流れとしては以下の通りです。
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●出品→自分のクルマを代行出品してもらう。希望価格に達しない場合はキャンセル可能
●落札→別名「入札依頼」。自分が欲しいクルマの仕様やグレード、ボディカラーなどの条件や希望額を伝えて代行で落札してもらう
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出品、落札いずれの場合も保証金(車両価格によって異なるが49000円~)が必要です。
今回のカーネルでは、保証金が返金されない被害者を含めると被害者は300名近く(5月下旬時点 現在はもっと多いとみられる)となっています。

複数の元社員から中古車の「仕入れ」に関して以下の情報を頂きました。
「ウーロンはオークション利用の際、自社のPOS以外に複数の中古車店のPOSも借りていました(※規約違反です)。
本社の営業担当が毎日平均的にカーネル10〜15台、カーオークションJP用に2〜3台を落札していたと聞いています。
だんだんと関係各社への支払いが滞るようになり、業者オークション(以下AA)で落札したクルマを店舗まで運ぶことができず、AA会場の駐車場に放置されているクルマも多数ありました。
AAは週1回開催で次週の開催日前日までに落札した車を引き上げないと搬出遅延ペナルティ料が発生(1台につき約5,000〜8,000円)します。
陸送会社が使えず会場から引き上げられないにも関わらず、社長の指示でどんどん車を購入していました」
その結果、以下のような状態だったといいます。
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・年末までに落札した車が2月〜3月まで会場に放置約20〜30台(カーネル分)
・会場から引き出せないので数か月放置したことで最終的に1台の車にペナルティで10〜15万追加で支払うはめに。
・各会場へのPOS停止や車検証発送をロックされたのは今年3月頃から。
・支払い能力が無いと判断した各AA会場は、今まで落札し放置してきた車をオークションで出品にまわし支払いを一部相殺。
・カーネル向けだけではなく、カーオークションJPで落札したお客様の車も、引き上げられなくなり納車できず、返金もできず。
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驚くことばかりですが、会場から出せないのをわかっていて落札しまくる、という行為は非常に不思議です。
なお、ウーロンのN社長はテレビ番組など複数のメディアで「6月中には全額返金する。資金調達の予定が複数社からあるから問題ない」と話していましたが、結局7月1日に数名に対してわずかな返金があっただけでした。
N社長の返金予定は現在「7月4日から返金を始める。7月20日までには全額返金できる」に変わっています。
1000名近い被害者(取引業者含む)+被害総額10億円以上に対して、何度も何度も返金や入金の予定が延長されています。
今後、この事件はどのような結末を迎えるのでしょうか。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。











