新生ホンダ「モンキー125」は操る楽しさイッパイ! 余裕ある走りで行動範囲拡大
唯一無二のフォルムは決して崩さない、サイズ比率をそのままに拡大!
前後長が短く、上下にボリューム感のある台形シルエット。遠くからみれば、50cc時代の「モンキー」そのもの。開発責任者の新出安男さん(ホンダR&D サウスイーストアジア 製品開発部 車体設計課)によれば、燃料タンクやフェンダー、ハンドル、シート、アップマフラー、構成部品のすべてを50cc時代のサイズ比率をそのままに大きくしているとのこと。タイヤもブロックパターンを再現し、エンジンとタイヤの隙間も50cc時代とまったく同じようにしていると言います。
青木タカオ(以下:青木):特にこだわった部分を教えてください。
新出安男さん(以下:新出さん):丸くて厚みのあるシートです。横から見たときのシートの厚みは大切だと思いました。
青木:タンクとの隙間があって、ボリュームもあります。足着き性を考えれば、少しくらい凹ませると思いますが、それよりサイズ比率とシルエットを忠実に守ることが重要だったのですね。シート高は775mmと充分に低く、身長170cm以上あれば両足カカトまでベッタリ付きますから、これで良かったとボクも思います。
新出さん:車体が大きくなっても、「モンキー」だって誰が見てもわかるスタイル。可愛さをそのままにスケールアップしています。
青木:乗ってみて感じたのは、ベースとなった「グロム」よりノンビリ走るのが気持ちいいってことです。エンジンをトコトコ言わせて、ゆったりと走りました。
新出さん:エキパイの管長やエアクリーナー容量、吸気セッティングを見直して、4000~6000回転で力強いエンジンとしています。
青木:高級感がありますね。前後スチールフェンダーやマフラーカバー、ヘッドライトリムがクローム仕上げ。LEDヘッドライトもリング状のポジションランプを備え、細部まで凝っています。
新出さん:モーターサイクルとして、上質感を演出する必要があると考えました。燃料タンクの塗装はポリッシュ工程を加えて艶やかな仕上げですし、ウイングマークの立体エンブレムも歴史ある製品を象徴しています。