新車“150万円”以下! ダイハツの「軽スーパーハイトワゴン」が“最も安い”ってマジ!? デカすぎ「開口部」実現の「タント」最安モデルはどうなのか

最大のライバルは「身内」にあり!?

 このように、タント Lは必要最低限の移動手段としての完成度が高く、コストパフォーマンス重視のユーザーにとって魅力的な選択肢です。特に「スライドドア付きで運転しやすく、予算は抑えたい」というニーズにぴったりのモデルといえるでしょう。

 一方、上位グレード「X」(2WD:161万7000円)では、オートエアコン、左側パワースライドドア(右側はオプション)、電動パーキングブレーキ、オートブレーキホールドなどの快適装備が充実しています。

 日常使いでの満足度を重視する場合は、Xグレードの検討もおすすめです。

広大な後席空間が魅力のタント(写真は「タント L」のインテリア)
広大な後席空間が魅力のタント(写真は「タント L」のインテリア)

 ライバル車としては、スズキ「スペーシア HYBRID G」(2WD:153万100円)が挙げられます。

 マイルドハイブリッドやスマートキー、オートエアコン、電動格納式ドアミラーなどを装備し、スライドドアは両側手動式ですが、装備面での優位性が価格差以上に感じられるかもしれません。

 また軽スーパーハイトワゴンでもっとも売れているホンダ「N-BOX」のベースグレード(2WD:173万9100円)と比べると、タント Lとの価格差は24万5100円に広がります。

 ただしN-BOXは左側パワースライドドア、スマートキー、USB充電ソケット、電動パーキングブレーキ、オートブレーキホールド、オートエアコンなどを備え、比較すると装備が充実しています。

 それでも、タント Lが持つ「必要最低限+高い安全性」というパッケージングは、軽スーパーハイトワゴンをもっともシンプルに使いたいユーザーにとって、非常に合理的な選択肢といえるでしょう。

 価格差をどう捉えるかが、グレード選びの重要なポイントです。

※ ※ ※

 2025年6月5日、ダイハツは軽ハイトワゴン「ムーヴ」をフルモデルチェンジしました。

 7代目となる新型は、初の後席両側スライドドアを採用したことで大きな話題を呼んでいます。

 この新型ムーヴの最廉価グレード「L」は135万8500円(FF)と、タント Lよりもさらに12万6500円も安くスライドドアの軽ワゴンを手に入れることができます。タント Lにとって、実はこれが最大のライバルといえるかもしれません。

 ただし新型ムーヴのボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1655mm(FF)で、タントより100mmも背が低いため、特に後席の頭上空間の広がりには大きな差が出ます。

 購入を検討する場合は自身の使い方と照らし合わせながら、2モデルの後席を実車でしっかりと比較する必要があるでしょう。

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Writer: 佐藤 亨

自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。

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