トヨタのハイブリッドカー「プリウス」は、基本的には2列シートを搭載した「5人乗り仕様」です。

　しかし実は、「7人乗り」が可能なミニバンタイプの派生モデルも存在しました。

　一体どんなクルマで、現在どのような評価が見られるのでしょうか。

　プリウスは、1997年に初代が登場。現在は2023年に発売した5代目がラインナップされており、歴代を通じて高い人気を維持しています。

　そして、3列シートを搭載し7人乗りが可能なプリウスこそが、2011年に発売した「プリウスα（アルファ）」です。

　同車は、先述の「3列シート7人乗り仕様」と「2列シート5人乗り仕様」の2種類を設定。

　7人が余裕をもって乗車できるよう、ベースとなる3代目プリウス（30系）よりもボディの全長／全幅／全高を全て拡大しました。

　その結果、ボディサイズは全長4615mm-4665mm×全幅1775mm×全高1560mm-1600mmとなり、プリウスよりも伸びやかで悠々としたフォルムを獲得。

　スタイリングにはプリウスの未来的なテイストを引き継ぎつつ、トライアングルシルエットを独自に進化させた、スタイリッシュで都会的なデザインとなっています。

　インテリアは、水平を基調としたインストルメントパネルが室内空間を広く開放的に感じさせ、自然な姿勢で体を包み込むシートと落ち着いた内装色が調和。長距離ドライブでもリラックスできるような、工夫と配慮が見られます。

　パワーユニットには、1.8リッターエンジンに電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。システム全体で最高出力136馬力を発揮します。

　小型軽量化したリチウムイオン電池を採用することで車体の軽量化にも成功しており、7人乗った状態でも快適な走りを実現する点も魅力です。

　そんなプリウスアルファの車両価格（消費税込）は、当時241万円から362万円。

　2021年には販売終了となり、直接的な後継車種が出ないまま、現在に至ります。

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　このように、プリウスシリーズとして異例の7人乗りモデルであるプリウスアルファについて、現在SNSなどでは、

「乗ってますが、燃費も良く荷物も積めてホントいいクルマです」

「トヨタ車の中でも屈指の、めっちゃいい車だと思う」

「プリウスアルファは個性的だし、燃費と居住性を両立してて最高に満足！」

「室内高がプリウスより約8センチ高くて広い。この差は大きいよ」

　といったオーナーの満足げなコメントが投稿されています。

　そしてその多くが「燃費」と「車内の広さ」について好意的に言及していることから、いかに使い勝手に優れたモデルだったのかも伝わります。

　またさらに、

「プリウスアルファの後継車種は出るのでしょうか…？」

「モデルチェンジしてほしかった！！」

「いつか復刻や後継車が登場すると期待してる」

「正直、次買うクルマに悩んでます…」

「これに変わるクルマって本当に無くて乗り換え先が分からないんですよね」

「『カローラツーリング」とか言われるけど、あれはちょっと狭い…」

　との声もあり、明確な後継モデルが出ないまま2021年にモデル終了したことで、オーナーが乗り換え先について困っている様子も垣間見えました。

　トヨタとしてはプリウスやカローラツーリング、「RAV4」といった車種を代替車種に位置づけていますが、これらの車種はどれもプリウスアルファとはやや異なる仕様。

　プリウスアルファのオーナーにとって、完全に納得できるモデルを探すことは、なかなか難しいのが現状のようです。