唯一無二の「ピックアップラシーン」誕生! 純正みたいな見た目に驚愕!? NOAHが3年かけて創り上げた純正風カスタムの魅力とは

千葉県のペインターである「NOAH」が日産「ラシーン」をカスタムし、純正の面影を残しつつ大胆にピックアップ化しました。

 一見すると往年の日産車ラインアップに存在していたかのようなピックアップトラックが、千葉県匝瑳市のペインターである「NOAH」で製作されました。

 そのピックアップトラックとはどのようなものなのでしょうか。

唯一無二の「ピックアップラシーン」誕生!(画像提供:NOAH)
唯一無二の「ピックアップラシーン」誕生!(画像提供:NOAH)

 ベースとなったのは1998年式の日産「ラシーン(E-RFNB14型)」。

 ラシーンは1994年に登場した全長4115mmのコンパクトRVです。

 ボクシーな外観とフルタイム4WDによるタフな足回りで都市と自然を軽快に行き来できる点が愛され、生産終了から四半世紀を経た現在も高い支持を得ています。

 1997年のマイナーチェンジ以降、排気量は1800ccに拡大され、翌年には最高出力145馬力の2000ccモデル「ラシーンフォルザ」も追加されました。

 有機的デザインが主流だった当時にあって「カクカク」した直線基調を貫いた先見性は、近年のSUVデザイン潮流とも響き合っています。

 そして、NOAHが手がけた今回の車両はこの個性を損なわず、ピックアップ化という大胆なアプローチで新たな魅力を引き出しました。

 工程はエンジンのオーバーホールから始まっており、工期は3年に及びます。

 外装ではフロントドア後方のBピラーを上部16cm、下部38cm延長し、リクライニング可能なキングキャブ構造を実現。

 リヤオーバーハングを20cm伸ばして荷台スペースを確保しつつ、ラシーン純正のプレスラインを丁寧に延長したため、違和感がまったくありません。

 上方ヒンジ式だったバックドア上部は前方に移植し、運搬時の使い勝手も意識しました。

 外装色はホンダのチャンピオンシップホワイト(NH0)を採用し、下回りやエンジンルームにはオリジナル調色のシルバーを配色。

 ヘッドカバーとボンネット裏にはカスタムペイントが施され、リアガラスには痛車ペイントが輝きます。

 足回りはROAMAIRエアサスとラルグス製ショックを組み合わせ、車高を自在にコントロール可能。

 ホイールは13inch7j+26のK-BREAK鉄珍に165/55R13タイヤを装着しました。

 フェンダーミラーやローレル用ウインカーを流用し、細部も日産製パーツで統一する徹底ぶりが光ります。

 室内にはムーンアイズのグラント製ウッドステアリングを装着。

 天井張り替えとLED間接照明で落ち着いた空間を演出しつつ、KICKER製スピーカーとサブウーファーで音質にも妥協しません。

 既製品では満足できず「世界に1台のミニトラックを作りたい」とNOAHオーナーが個人的にイベント等エントリー用としてカスタムカーショップ「B-ダッシュ」に依頼。これによりプロジェクトが動き出しました。

 担当者は「既製品を買ってもつまらないし人と被りたくないから世界に1台のミニトラックを作りたい」という思いがあったようです。

 そのため個人的な趣味の延長として「一車好きとして会社としてのデモカーではなく、個人的にイベントを楽しむ用の車としてカスタムカーショップ『B-ダッシュ』に依頼をした所存です」と語ります。

 さらに「純正でラシーンにピックアップ仕様があったように見せたかった」と強調し、延長部とオリジナルボディの継ぎ目を感じさせないパネルワークにこだわりました。

 今後は「ヘッドライトスワップとエンジン類」に手を入れる計画があり、進化はまだ途上。

 ただし「他のモデルで同じカスタム予定はない」とし、ラシーンという素材だからこそ実現した1台であることを示唆します。

※ ※ ※

 ラシーンをベースにしたNOAHのピックアップは純正然とした佇まいと大胆な機能変更を両立しています。

 スクエアなデザインへの注目度が高まる現在だからこそ、カスタムの可能性を広げる好例と言えるでしょう。

 ラシーン以外で同じ仕様を製作する予定はないようです。5月には新規登録および車検取得も完了しており、公道で見られるかもしれません。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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