スバルは2025年2月27日に「サンバートラック」の一部改良モデルを発表し、同日より発売を開始しました。

【画像】超カッコイイ！ これがスバル新「サンバー」です！（33枚）

　この最新モデルについて、販売店にはどのような声が寄せられているのでしょうか。

　サンバートラックは、スバルが長年手がけてきた軽商用車のひとつです。

　初代モデルは1961年に登場し、「スバル360」のメカニズムを応用したキャブオーバー型の軽トラックとして販売されました。

　1990年には660ccの直列4気筒エンジンを搭載し、パワフルなスーパーチャージャー付きモデルも設定するなど、独自の個性を発揮。

　RRという駆動方式がポルシェと共通であることから、「農道のポルシェ」なる異名も付けられるなど、優れた走行性能が高い支持を獲得します。

　しかしその後、スバルは2012年をもって軽自動車の自社生産を終了。現在のサンバートラックはダイハツ「ハイゼットトラック」のOEMモデルとして展開されています。

　そんな現行サンバートラックは2022年1月に大幅改良を受け、最新の安全装備や新開発のCVTが導入されました。

　ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1780mmで、ホイールベースは1900mmです。

　荷台は長さ1940mm×幅1410mm×高さ285mmの広さを確保しており、最大積載量は350kgです。

　ラインナップは、エントリーモデルの「TB」、装備が充実する「TA」、先進安全装備や快適装備を備える「TC」、そしてハイルーフ・居住性重視の「グランドキャブ」の4種類が展開されています。

　TBは必要最低限の装備に抑えたシンプルな仕様で、コスト重視の業務用途向け。

　次にTAはパワーウィンドウやキーレスエントリー等を標準装備し、作業中の利便性も高められています。

　さらに、TCではスマートアシストを標準搭載し、電子制御4WDやスーパーデフロック等も選択可能です。

　そして、グランドキャブはシートリクライニング機能を備えた上級仕様で、快適な運転環境を重視したモデルと言えるでしょう。

　運転席のシートスライド量は140mmと広く、長時間の運転でも疲れにくい設計を採用。

　パワートレインは660ccの自然吸気エンジンを搭載し、トランスミッションに5速MTとCVTが選択可能です。

　駆動方式は2WDと4WDが設定され、CVTの4WD車には電子制御式セレクティブ4WDを搭載。

　MTの4WD車では「Hi-Loモード切替機構」やスーパーデフロックも用意されています。

　なお、ボディカラーは「ホワイトIII」か「ブライトシルバー・メタリック」から選択可能です。

　また、全車に「スマートアシスト」が標準装備され、衝突回避支援ブレーキや車線逸脱抑制制御機能、アダプティブドライビングビームといった先進の安全装備が充実しています。

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　このように軽トラックの定番モデルであるサンバートラックですが、今回の一部改良で法規対応を目的とした細かな装備の見直しが図られたことから、注目を集めています。

　まず、側面衝突規制に対応するため、Bピラー／アッパーサイドガーニッシュが追加され、助手席側アシストグリップの位置が前方へ移動しました。

　メーター内表示やスイッチボックスの意匠変更も実施され、使い勝手や視認性が改善されています。

　それではサンバートラックについて、販売店ではどのような反響があるのでしょうか。

　関東圏のスバル販売店担当者は次のように話します。

「一部改良の発表後、特別に問い合わせが殺到しているという状況ではありませんが、以前からのお客様を中心に安定して関心を頂いています。

　これらのお客様からは『今までもサンバーに乗ってきたので、次もサンバーにしたい』、『緊急ブレーキがあって安全対策も充実している』との評価をいただくことが印象的です。

　さらに『軽なので維持費が抑えられて助かる』、『荷台がしっかりしていて、幅のある荷物でも安心して使える』といった声が多く、社用車や作業用としての実用性を重視して、他のメーカーから乗り換えられる方も多くいらっしゃいます。

　人気グレードは、移動距離の少ない日常の用途に向いたTBで、納期はおおよそ1月半から2ヶ月程度です。

　一部アウトドアで利用されるお客様もいますが、その場合はバンタイプを使用される方が多く、トラックにおいてはリクライニング可能なグランドキャブに人気が集中しています」

　また、関西圏のスバル販売店担当者は次のように話します。

「以前のモデルに乗っていた方からの乗り換え相談が中心で、内容自体に目新しさはないものの、以前と変わらない安心感が好評いただいております。

　リクライニング機能付きのグランドキャブは『少し遠出の作業にも使いやすい』、『作業の合間に少し休憩できる』といった理由から、工事関係などの現場作業をされている方から支持を集めています。

　一方で、TBやTAは短距離での乗用に好まれており、特に『この取り回しのしやすさでここまで積めるのはありがたい』と積載性を評価する声もよくいただきます。

　納期はグレードによって異なりますが、平均して2～3ヶ月ほどかかる見通しです。

　アウトドアといったレジャー用途は限定的で、業務用・社用車としての堅実な需要が続いています」

　このように、サンバートラックは今回の一部改良によって使い勝手と安全性がさらに磨かれ、日々の仕事の頼れる相棒としての存在感が強まっています。

　新しいサンバートラックの販売価格（消費税込）は、TB（2WD・MT）で102万8500円から、最上級グレードのグランドキャブ（4WD・AT）で152万9000円となっています。