「茨城ダッシュ」「山梨ルール」全国に悪名轟く最凶の「ご当地走り」とは!? ヨソ者を悩ませる「ローカル乱暴運転」の実態
まだまだ存在!? 危険な「ご当地走り」とは
●異例の「右折優先」独自マナーって!? 「山梨ルール」
いっぽう、右折車が独特の優先地位を得ているのが、山梨県です。

「右折待ちのクルマを優先的に右折させる」という地域ならではの慣習で、優先慣れしている右折車はそれが当たり前と考えているため、「対向車が譲ってくれること前提で、直進車のスキをついて強引に右折する」という運転が広まっています。
もちろん右折車優先は、右折先で横断歩道を渡ろうとしている歩行者にも適用され、「今クルマが右折しようとしているのだから、邪魔をするな!」という態度で無理に横断歩道を通過していくクルマも散見されるようです。
地元民が互いに地域ルールを把握していることが前提なので、馴染みのないドライバーとの間で事故が多発。2020年の山梨県議会の委員会でも議題に上がり、警察幹部が「そういう報道があったことは承知している。交通安全教育、街頭監視活動、取り締まりを今後も推進していく」と答弁しています。
横断歩道は、道路交通法第38条で歩行者優先と定められており、「停止することができるような速度で進行しなければならない」と定められています。取り締まられると「横断歩行者妨害」として違反点数2点、反則金は9000円(普通車)が科せられます。
●まだまだまだ間に合う!「阿波の黄走り」
愛媛県に「伊予の早曲がり」があるように、徳島県にも「阿波の黄走り」というご当地走りがあるようです。
これは「信号が黄色になったら、むしろアクセルを踏んで信号を渡りきってしまう」というもの。当然ながら道路交通法施行令 第2条「黄色の灯火」における「(黄色信号の時)車両は停止位置を越えて進行してはならないこと」に違反し、取り締まられると「信号無視(赤色等)違反」として、違反点数2点、反則金9000円(普通車)が加算されます。
●まさに最凶「名古屋走り」
「自動車王国」と呼ばれる地域に根を下ろした「名古屋走り」は、信号無視、車線変更禁止場所での車線変更、強引な割り込みなどさまざま行為をいい、愛知県名古屋市や近隣の自治体で見られます。
テレビや新聞などのメディアでも大々的に報じられることが多く、愛知県の交通事故件数の多さに関連付けられることが少なくありません。警察庁によれば、2003年から2018年にかけて愛知県の交通事故死亡者数は「全国1位」とされています。
「信号無視」「スピード超過」「車線をまたいでの走行」を実際に目撃した人もおり、事故につながる運転は少なくありません。クルマ1台分の車間距離があいていれば強引に割り込んでくるドライバーもあり、ともかく「名古屋走り」は「強引な運転の代名詞」といえるのかもしれません。
Writer: くるまのニュース編集部
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