約404万円から! スバル新型「フォレスター」正式発表! モデルチェンジ直前に「従来モデル」がめちゃ売れた!? 駆け込み需要が急増した理由とは?
従来モデルでは最後まで特別仕様車を投入したり改良を続けた理由とは?
従来型のフォレスターが好調に売られた理由として、スバルらしい最後まで手を抜かない商品開発も挙げられます。
新型フォレスターが2023年11月に北米で公開された後も、2024年4月に特別仕様車の「STIスポーツブラックインテリアセレクション」を投入し、7月には「アーバンセレクション」も発表しています。
もともとスバルは、トヨタやホンダに比べて車種の数が少なく、1車種を大切に売る必要があります。フルモデルチェンジが近付いて売れ行きを下げると、それがスバルの国内販売全体に影響を与えるからです。
この最後まで特別仕様車を投入したり、改良を続ける開発姿勢も、従来モデルのフォレスターがフルモデルチェンジの直前に売れ行きを増やした理由だといえるでしょう。

このほかフォレスターの新旧モデルを比べると、ボディサイズはほぼ同じですが、外観の雰囲気は変化しています。従来モデルは、横方向から見るとサイドウインドーの下端が後ろに向けて持ち上がり、軽快で都会的な雰囲気を表現しています。
それが新型は水平基調を強めました。そのためにトヨタ「ランドクルーザー」のような悪路向けのSUVに似た重厚感が漂っています。
昨今のSUVの流行は、新型フォレスターのテイストですが、軽快で都会的な従来モデルをスバルらしいと感じるユーザーもいるでしょう。外観を見比べて、従来モデルを買ったというケースもあるはずです。
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このように新型フォレスターでは、デザインを早い段階で公開して予約受注の時点では在庫車も残したことにより、ユーザーは新旧モデルの両方から選ぶことができました。
新型を見た上で、熟成された従来モデルを買うのも、スバルらしい購入方法といえるでしょう。
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。
旧モデルは造り込みしているし、価格も安くしてくれる(在庫一掃?)から、買おうと思うのは当然。新しいモデルは、新型を買ったという優越感はあるけれど、変わったことで何かトラブルが起きるのかわからない。値段も高くなった。ということを考えたら旧モデルを買った方が、トラブルが出し切っているし、安くなるから、旧モデルを買うでしょう。