軽自動車を買おう! でも「ターボ」って必要ですか? 街乗りは「安いノンターボ車」で良くないですか? だけど「パワー」は欲しい… 「新生活の軽選び」で考えるべきこととは
「値段の高さ」「ランニングコスト」の違いも!? 意外なデメリット
そして、次に大きなデメリットが「車両本体価格の高さ」です。
やはりターボが搭載される分、当然ノンターボ車よりもエンジンが複雑になります。エンジンが複雑になれば、車両価格もアップします。その差はおよそ数万~十数万円程度と、小さいものではありません。
また新車ではなくても、中古車でも同様です。同じモデルでもターボ車に人気があり、流通価格もターボ車のほうが高い傾向にあります。

しかし、実はターボ車は同一の車種でも比較的高グレードのモデルに採用されている傾向にあります。
高グレードのモデルでは、必然的に内外装の仕立てがよかったり、安いノンターボ車ではオプションの便利装備が標準装備になっていることも珍しくないので、一概に比較できるものではありません。
先出のダイハツ販売店担当者も以下のように説明します。
「大きな違いがあるとすれば車両価格で、ターボ車のほうが10万円程度高くなっています。
ただし、例えば『タフト』の『G』にはターボ車である『Gターボ』があり、車両価格はGターボのほうが10万円以上高いのですが、Gターボにはアルミホイールがガンメタリック塗装で、アダプティブクルーズコントロールがつくなど、ターボ以外の部分でも性能がいいと言えます。
最終的には車両価格や乗り方、見た目や装備など、好みで選んでもらえればと思います」
また、ターボ車は長く乗り続ける際にも、ノンターボ車よりも維持費が高くなります。
なぜならば、ターボ車はノンターボ車と比べ、エンジン内部が高温になりやすく、エンジンオイルが熱の影響で劣化が早まり、オイルの作用である潤滑や冷却、洗浄、密閉などといった効果が減少するので、早めにオイル交換をしなければならないのです。
オイル交換をしないと摩擦が増えて、エンジンの重大な故障を招くため、特にターボ車ではこまめな交換が必要になります。
例えばダイハツでは、軽自動車のオイル交換は「1万kmまたは6か月」を目安としていますが、ターボ車の場合は「5000kmまたは6か月」が目安としており、通勤するのに距離を走る必要があるなど、使い方によってはオイル交換の費用がかさみます。
いっぽう、軽自動車では普通車よりもエンジンが小さいため、オイル交換でかかる費用は少ない傾向にあります。また、ノンターボ車だからといってオイル交換をしなくてもいわけではないので、愛車を大切にする人ならば、大きな違いではないかもしれません。
※ ※ ※
ターボ車はストレスなく走行できるのが魅力ですが、高速道路を全く使わなかったり、市街地の平坦なところに住んでいる場合は、ノンターボ車でも十分です。
クルマを選ぶ際は、地域の特性や日々のクルマの使い方、ライフスタイルも含めて考えるべきで、もしどちらがいいか悩んでいる場合は、販売スタッフに気軽に相談するといいでしょう。
Writer: 伊勢崎剛志
自動車販売から自動車雑誌編集部を経て、ライターとして独立。趣味も多彩だが、タイヤが付いているものはキホン何でも好きで、乗りもので出かけることも大好物。道路や旅にも精通し、執筆活動はそういった分野をメインに活動。















































