「フォルクスワーゲン」vs「ルノー」最新モデルはどう違う!? 独・仏を代表する売れ筋「ティグアン」「カングー」を比較!【試乗記】

モダンデザインに変身! でも独特の味わいは継承した「カングー リミテ」

 続いて、フランスの本社からも視察にくるほど盛り上がっているオーナーズイベントの「カングージャンボリー」に代表されるように、愛車というより家族の一員として可愛がっているオーナーが多い、ルノー カングーに乗ってみましょう。

ルノー「カングー」の限定モデル「カングー リミテ」
ルノー「カングー」の限定モデル「カングー リミテ」

 2023年に現在の3代目となって、エクステリアはそれまでの癒し系から少しキリリとしたモダンなデザインへと変わっています。

 ただ両側スライドドアは手動のままで、観音開きとなるダブルバックドアも継続。ほどよい商用車っぽさが残るところは、日本のミニバンにはないカングーの味といえるでしょう。

 しかも、地球150周分にも相当する過酷な走行テストに加え、数百万回に及ぶドア開閉耐久テストなどもこなし、商用としての基本性能を大幅に進化させた上で、乗用車としての快適性、上質感を何倍にもアップしているのが最新カングーです。

 試乗したカングー リミテは50台限定で発売された特別仕様車で、専用のマットブラックに塗られたOZ製16インチ「オリジナルラリーレーシング」アルミホイールを装着したほか、COXボディダンパーを備えています。

 ボディサイズは全長4490mm×全幅1860mm×全高1860mm。乗車定員は5名です。

 パワートレーンは1.3リッター直列4気筒ガソリンターボエンジン+湿式7速のデュアルクラッチを備えるトランスミッション「EDC(エフィシエントデュアルクラッチ)」の組み合わせ。

 出足からビュンビュンと軽快で、グイグイと余裕の伸びやかさのある加速フィールです。

 ストップ&ゴーが続くシーンなどでは、少し荒削りに感じるところは正直ありますが、踏み込むと遠慮なく入ってくる音や、路面のガタガタさえダイレクトに伝えてくるところなどが、逆に「走っている」というライブ感を高める演出のように思えてくるのがカングーの魔法かもしれません。

 そして室内空間はまさにファミリーのために作られていると感じるところでしょう。

 従来はちょっと使いにくかったドリンクホルダーが、運転席と助手席で仲良く使える実用的なものへと進化。ドアポケットやダッシュボード上のトレイなど、収納スペースもたっぷり確保されています。

 とくに運転席前に備わるリッド付きのアッパーボックス内には、USBポートが2個と電源ソケットがあり、両側に1つずつスマートフォンホルダーをセットできるのがユニークです。

 また、お馴染みのチャイルドミラーはくるりと回転すると現れるようになり、高い天井を有効に使ったオーバーヘッドコンソールも便利です。

 後席には折り畳みテーブルが備わりますが、力を入れると「バキバキッ」と壊れてしまいそうな音がするところはご愛嬌。3人が仲良く座れる形状の後席なので、5人家族でも十分に使えるはずです。

 さらに、ラゲッジスペースの容量は5名乗車時でも先代比115リットルプラスとなる775リットル、床面長が100mmプラスの1020mmを実現。後席は6:4分割で折り畳むことができ、すべて畳むと2800リットルにもなります。

 出っ張りがほとんどないスクエアな形状で、フロア地上高が594mmと低く抑えられているため、効率よく荷物が積めるだけでなく、両方の扉を開け放して停車中にピクニックのような使い方ができるのもカングーの魅力です。

 カングー リミテの価格は395万円です。

※ ※ ※

 どんな道でも快適性を追求しているかのように思えるティグアンと、どこか割り切りながらも楽しい時間を提供してくれるカングー。

 それぞれのキャラクターがしっかりと感じられた試乗でした。

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1件のコメント

  1. ルノ-は日野自動車と技術提携でルノ-4CVをノックダウンで日本で販売。時を同じくしてVWビーロルは100台日本に輸入された。その年は1953年

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