「時速144キロ」の“暴走”中国人を逮捕! 「オービス光りました」 相次ぐ「外国人観光客」迷惑ドライバーによる違反・事故… 原因は「免許切替のカンタンさ」指摘する声も 北海道

北海道で、高速道路を「時速144キロ」で走行した中国人の男が逮捕されました。SNSなどでは多くの反響が寄せられています。

危険な44キロ超過… 原因は「外免切替」の簡単さ?

 北海道警は2025年3月16日、道内の高速道路を時速144キロで走行した26歳の中国人ビジネスアナリストの男を、道路交通法違反(速度超過)の疑いで逮捕しました。
 
 このニュースに対し、インターネット上ではさまざまな反響が寄せられています。

警察車両のイメージ[画像:PIXTA/イメージです]
警察車両のイメージ[画像:PIXTA/イメージです]

 道警によると、この男は3月10日の午後2時半頃、江別市の道央自動車道で、法定速度を44キロオーバーした時速144キロで乗用車を運転した疑いが持たれています。

 男が運転していたのはレンタカーであり、観光のために札幌方面から旭川方面に向かっているところだったといいます。

 当時、現場付近では「固定式オービス」による速度違反の取り締まりがおこなわれており、男の運転するレンタカーがオービス(速度違反自動取締装置)を通過した際、速度超過をしており撮影され、違反が発覚したということです。

 男は速度違反から5日経過した3月15日に「オービスが光りました」と自ら警察に出頭したとしており、逮捕に至ったのです。

 オービスの画像の精度は非常に高く、違反車両のナンバーや車種はもちろん、運転手の顔・表情までハッキリと撮影されることから、「自分は運転していなかった」との言い逃れは難しいでしょう。

 仮にオービスを光らせてしまった(撮影されてしまった)場合、後日警察から車両の所有者に対し、速度違反の通知書を送付することが一般的です。

 その際、運転手が警察からの再三の呼び出しに応じなかったり故意に出頭しなかったりすると、逮捕されるおそれがあります。

 今回の事案は、警察が中国人の男を逮捕した詳細な理由は明らかになっていないものの、著しい速度超過であったことや、海外へ逃亡するおそれがあると判断された可能性が考えられます。

 このニュースに関して、インターネット上では「海外から来た観光客に簡単に運転させ過ぎ」、「インバウンドの増加にともなって、平気で速度超過や乱暴な運転をする外国人が増えていると思う」など、外国人旅行客の運転による交通違反や事故を懸念する声が複数寄せられています。

 実際に北海道内では、中国の旧正月である春節の到来とともに、観光客が増加しており、各地で観光客による交通事故が多発しています。

 さらに、「最近は外免切替という制度を利用して、外国人が比較的簡単に日本の免許証を取得できてしまう」といった意見もあり、外国の運転免許証を日本の運転免許証に切り替える「外免切替」の手続きや方法に疑問を持つ人も多くみられました。

 外免切替は、「期限の切れていない有効な外国免許証を持っていること」、「外国免許証の取得後、その国に通算して3か月以上の滞在期間があること」、「申請する都道府県で住民登録をしていること」などの受験資格が必要です。

 手続きは基本的に、書類審査→適性試験→知識確認→技能確認という流れでおこなわれ、これらの手順をすべてクリアすれば日本の運転免許証を取得できます。

 また知識確認に関しては、日本の交通ルールについての問題が「○×形式」で10問出題され、7問以上正解すると次の技能確認の試験に進むことが可能です。

 この知識確認に関しては、出題数がわずか10問と少ないだけでなく、日本語以外の20数か国の言語で受験できることから、「試験が簡単過ぎるのではないか」との指摘があります。

 加えて、外免切替をめぐっては外国人が「一時滞在しているホテル」を住所として運転免許証を取得する事例もあり、「交通違反や事故が起きた際、反則金の納付や事故捜査などに支障があるのではないか」と物議を醸しています。

 現在はジュネーブ条約に基づく国際運転免許証や、日本と同等レベルの免許制度を有する国・地域の運転免許証などを持っていれば、一定の制限はあるものの、基本的には日本での運転が可能です。

 しかし国や地域によって細かい交通ルールに違いがあるため、外国人が日本でクルマを運転するにあたり、日本の交通ルールの周知徹底や、外免切替の制度見直しなどが課題として浮き彫りになってきました。

 コロナ禍で激減した訪日客の増加は観光産業にとって嬉しい反面、こうした日本国内のルールに対応できない外国人をどうするべきかについて、そろそろ考えていく必要がありそうです。

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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