日産「新型エルグランド」登場へ! 待望の「キングオブミニバン」全面刷新で「強敵“アルヴェル”」打破なるか! 新たな日産「最上級ミニバン」どうなるのか
第3世代「e-POWER」は苦手な高速燃費も改善!?
前述のターンアラウンド発表において日産は、第3世代となる「新型e-POWER」についても言及しています。
日産のe-POWERといえば、現在販売されているのはいずれも第2世代と呼ばれるものです。
![2025年2月に行った日産の「ターンアラウンド(経営改革)の取り組みの進捗発表」における「第3世代e-POWER」関連資料[資料:日産自動車]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/03/20250324_NISSAN_e-POWER_3rd_001.jpg?v=1742802180)
コンパクトカー「ノート」などのユニット(1.2リッター直列3気筒エンジン+モーター)、ミドルクラスミニバン「セレナ」向けのユニット(1.4リッター直列3気筒エンジン+モーター)、ミドルクラスSUV「エクストレイル」向けの高性能版ユニット(1.5リッター直列3気筒 VCターボエンジン+モーター)など複数が存在します。
いずれも走りの滑らかさや高い動力性能を備えるものの、高速走行時の燃費と高いコストが弱点とされていました。
ただ日産によると、第3世代は初代e-POWER比で燃費を20%向上しながらも、コストは20%低減されるとしています。
高速走行時の燃費も、第2世代e-POWER比で15%改善するとされており、実現されれば弱点をかなり解消できることになります。
具体的な燃費向上の鍵を握る技術については、「新燃焼コンセプトを採用したe-POWER専用エンジン」とのこと。
おそらく従来のe-POWERのように走行シーンに応じてエンジン回転を変動させながら発電するのではなく、発電効率が最も高い定点で、集中的に燃焼させる仕組みを採用するものと考えられます。
しかしながら、ライバルは強敵です。
最大のライバルとなるアルファード HEV(ハイブリッド)は、2.2トンの車重にもかかわらず、カタログ燃費で17.7km/L(E-Fourは16.7km/L)を達成しています。
ちなみに現在のe-POWER車のなかで最高スペックのエクストレイル e-POWERの場合、カタログ燃費は19.7km/L(4WDのe-4ORCEは18.4km/L)。
仮に次期エルグランドがエクストレイルと同じ重量だとすれば、15%燃費が良いとされる第3世代e-POWERの採用によって、アルファード ハイブリッドを(燃費性能において)凌駕することができるでしょう。
ただし実際にはボディサイズも大きく、エクストレイルよりも200kg程度は重くなるはずです。
燃費改善はパワートレインの性能だけでなく、軽量化や空力性能、タイヤ性能など、様々な要因が関係します。
次期エルグランドも、これらを併せた総合力をもって燃費改善を図ってくるものと考えられますが、それだけで十分なのかは微妙なところです。
できれば、ホンダのe:HEVのような高速走行時の直結モードや、ポルシェ「タイカン」のような高速走行時向けの2速ギアなどの「飛び道具」もあると、なお良さそう。
基本性能でどこまで燃費性能を向上させてくるかも含め、動向に注目しておきましょう。
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