トヨタ「ランドクルーザー250」ガソリンVSディーゼル実際どう? ガソリンは「NA“軽自動車”並みの加速」って本当? 実際に乗り比べてみた
2024年4月にも展開が始まったトヨタ「ランドクルーザー250」。ディーゼルエンジンを搭載するモデルとガソリンエンジン搭載するモデルが存在します。中でもガソリンエンジン搭載モデルは、SNSなどで「NA軽自動車並みの加速」など、“遅い”イメージが強いようですが、ディーゼルエンジン搭載モデルと比較して実際どうなのでしょうか。試してみました。
人気のランドクルーザー250ガソリンエンジンモデルは本当に遅い?
2024年4月にも展開が始まったトヨタ「ランドクルーザー250」。長い納車待ちが続く人気モデルですが、ディーゼルエンジンを搭載するモデルとガソリンエンジン搭載するモデルが存在します。
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中でもガソリンエンジン搭載モデルは、SNSなどで「NA軽自動車並みの加速」など、“遅い”イメージが強いようですが、ディーゼルエンジン搭載モデルと比較して実際どうなのでしょうか。

ランドクルーザーシリーズは、1951年に登場した通称「トヨタ・ジープ(BJ型)」をルーツとする本格四輪駆動車です。
約170の国と地域で販売されており、現在は大きく分けてフラッグシップの「ランドクルーザー300」、実用重視のヘビーデューティー系の「ランドクルーザー70」、本流となるライトデューティーの「ランドクルーザー250」の3種が展開されています。
中でもランドクルーザー250は、プラットフォームにランドクルーザー300と同じ「GA-Fプラットフォーム」を採用し、オフローダーとしての基本性能を大幅に向上。
ボディサイズは、全長4925mm×全幅1980mm×全高1870mmで、ホイールベースは2850mmと、かなり大柄です。
そんなランドクルーザー250の日本仕様に搭載されるパワートレインは、最高出力204馬力・最大トルク500Nmを発揮する2.8リッターディーゼルターボエンジン+8速ATの組み合わせと、最高出力163馬力・最大トルク246Nmを発揮する2.7リッターガソリンエンジン+6速ATの組み合わせの2種類です。
ランドクルーザー250の車両重量はディーゼルエンジンモデルで2320-2410kg、ガソリンエンジンモデルで2240kgと、ともに2.2トンを超える重量級のSUV。
確かにスペックを見ると、2.2トン超えの重量を支えるには、最大トルク500Nmもあれば十二分な加速力を発揮しそうですが、最大トルク246Nmでは心もとなさそうな印象も受けます。

では実際どうなのでしょうか。2台を比較試乗してみました。
まず乗ってみたのは、ガソリンエンジンモデル。ディーゼルエンジンモデルと比較すると、エクステリア上の違いはほとんどありませんが、インテリアでは、メーターパネルが簡素なものとなっているほか、ドライブモードセレクトがついていなかったり、ヘッドアップディスプレイがなかったりと部分的に装備が省かれていることがわかります。
また、目に見えにくいところで言えば、電動リヤデフロックがなかったり、マルチテレインセレクトがなかったりと、一部、本格的なオフロード装備がありません。
しかしどれも一般道で使う装備ではなく、本格的なオフロードに行く機会のない人は、その違いを感じることもないでしょう。
ある意味“余分な装備が省かれた”とも言えるガソリンエンジンモデルですが、平坦なまちなかや、大きめの国道では“遅い”といった印象は特になく、むしろ十二分なパワー感を感じられます。
強いていうと、エンジンの回転数は常に高く“多少騒がしい”くらいで乗り心地もラダーフレーム車とは思えない程快適です。
ただ、峠の登りや、高速道路の高速域ではパワー不足感は否めなくもどかしい想いをすることもあります。ですが、峠では下りになれば意外と優れたドライバビリティで運転が楽しめるほか、高速ではレーダークルーズコントロールとレーントレーシングアシストを起動して一定の速度で走り続ければこの点もほとんど気になりません。
次にディーゼルエンジンモデルに乗ってみました。
ディーゼルエンジンモデルは最上級グレードのZXで、すべての装備が搭載されています。スイッチ類も空きなく配置されており、所有欲を高めてくれます。
アクセルを踏み込むと、ガソリンエンジンとは圧倒的に違う優れたパワー感で重い車体を前へ前へと推し進めていきます。
ガソリンエンジンモデルで気になった、峠の登りや高速道路の高速域も全く問題なく、余裕のあるドライブを楽しめます。
米国など国外では、最高出力330馬力・最大トルク630Nmを発揮する2.4リッターターボエンジン+モーターのハイブリッドモデルなど、さらなるハイパワーモデルが用意されていますが、これらの必要性を日本国内では感じさせません。
一点気になるのは、圧倒的にガソリンモデルより運動性能が高くなるディーゼルモデルですが、ブレーキシステムは共通のため、制動力がもう少し欲しくなります。
※ ※ ※
“遅い”イメージが強いガソリンエンジンモデルですが、実際に乗ってみると普段遣いではあまり気になりません。しかし、ディーゼルエンジンモデルの圧倒的なパワー感も捨てがたいモノがあります。
ディーゼル燃料は、寒冷地では同地域での燃料に入れ替えなくてはいけなかったり、一般的には国外需要の難しさからリセールにも影響があるとされています。一方のガソリンエンジンにはこの点の懸念はありません。
ディーゼルとガソリン、じっくり比べて自分にあった1台を選ぶといいでしょう。
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