冬はクルマの窓が曇って「迷惑」です。イライラして運転に支障が出ますが、どうすればいいですか?「水道水」で拭いたらダメって本当ですか?

安全運転の妨げとなる「窓の曇り」それはどうして発生するのでしょうか?また、有効な対策方法は何なのでしょうか?

どうすべき? 窓の曇り

 雨の日や寒い日の運転中、フロントウインドウが曇って視界が遮られ、イライラしたり危険な思いをした方は多いでしょう。
 
 そもそも、なぜ窓に曇りが発生するのでしょうか?

画像はイメージです
画像はイメージです

有効な対策のためには、まず窓の曇りが発生する「プロセス」を知っておくことが大切でしょう。

 窓が曇る主な原因は「温度差による結露」です。

 結露が発生するプロセスは、「気温が下がることで、大気中の水蒸気が溶け込めなくなって水になる」というものです。

 大気中に溶け込める水蒸気量は、水を入れておくコップに例えられます。非現実的な話ですが、気温によってコップのサイズが変動すると考えてください。

 気温が下がると、コップが縮んで小さくなります。水が120ml入っていたとして、コップのサイズが120mlを下回ると、中の水がどんどんあふれ出てしまいます。

 現実の大気中の水蒸気も、気温低下によって溶け込める限度量が小さくなると、いずれあふれ出てしまいます。すると、水蒸気ではなく水滴になってしまうわけです(霧なども含む)。

 さて「窓が結露する理由」に戻りましょう。室内は日常生活などで、水蒸気が多い空間になっています。室内は暖かいので水蒸気は空気中に溶けて目に見えませんが、外気に晒された窓は冷たく、窓の周辺の空気も冷えるので、そこだけ水蒸気が溶けきれなくなって水滴になってしまい、窓に張り付くというわけです。

 長くなりましたが、ここまでが窓に水滴が付くプロセスです。カンのいい方はすでにお気づきかもしれませんが、「窓を暖めれば、水蒸気が大気中に溶け込める状態に戻る(再蒸発する)ので、曇りが消える」ということになります。

 クルマのフロントウインドウを暖める方法は、エアコンでデフロスター(温泉マークに似た扇型に上向き矢印が3本書かれたスイッチ)にして、空調温度を上げることになります。

 リアウインドウでは、デフォッガー(四角に上矢印3本のマーク)をONにすることとなります。デフォッガーは、リアウインドウにオレンジ色の横線が何本も入っているのがそれで、その線は電気が流れるとわずかに発熱する熱線です。

 ちなみに、ウインドウの曇りを防止する「曇り止めスプレー」などは逆転の発想をしています。親水(水を弾くのではなくなじませる)効果を持つ界面活性剤などの成分が含まれており、「窓に水分が付着したとしても、水膜となってガラスの向こうが見える状態を保つ」というメカニズムです。

 この場合、窓に水がついていることには変わらないため、視界を完全にクリアにしたい場合はやはり水分を蒸発させてドライな窓面にする方がいいでしょう。

 なお、空気中の水分量や気温にかかわらず、ウインドウが曇ることがあります。

【画像】えっ…!? これが「洗車機NG」のクルマです。理由を画像で見る!

【2025年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

1 2

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿や、URLを記載した投稿は削除する場合がございます。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー