日産の斬新「和風クロスオーバーSUV」スゴイ! ガバッと開く「画期的ドア」&“浮いている”風のシート採用! 各所に“Vデザイン”を採用した「IMx」とは?
日産初の電動SUV「アリア」のもととなったコンセプトカーには、「ニッサン アリア コンセプト」が挙げられますが、それ以前にもアリアと共通する特徴を持つモデルが公開されていました。一体どのようなクルマなのでしょうか。
アリア以前にも和要素満載のSUVあった!
2017年の東京モーターショー2017で、日産はクロスオーバーSUVのコンセプトカー「IMx」のワールドプレミアを行いました。
同車は、将来の“ニッサン インテリジェント モビリティ”を見据えたクロスオーバーSUVで、エクステリア、インテリア、パワートレインなど全てにおいてチャレンジングな試みが詰め込まれた1台でした。
![和の要素を随所に取り入れた日産「IMx」とは?](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/01/20250123_NISSAN_IMx_top.jpg?v=1737612688)
IMxは、日産のクロスオーバーSUVとして初となるBEV(バッテリー式電気自動車)で、「クルマとドライバーがより繋がり、もっとクルマで移動したくなる」というコンセプトを具現化しています。
特徴は「運転を任せる」「運転を楽しむ」という2つの要素を併せ持っていることです。
IMxには「プロパイロットドライブモード(以降、PDモード)」と「マニュアルドライブモード(以降MDモード)」という2つのモードを搭載。
まずPDモードは、ドライバーが運転に一切介在しない「完全自動運転(レベル5にあたる自動運転システム)」を実現したもの。
PDモードを選択するとステアリングは格納、シートもリクライニングされ、車内がリラックスモードへとチェンジ。
くつろいでいる間に、目的地まで移動できます。
一方、MDモードに切り替えると、ステアリングが出現し、シートもドライビングポジションになり、自分で運転できるようになります。
運転時はAIによるドライビングアシストが受けられ、目的地までの安全な運転をサポートします。
また、無人走行機能も有しています。
例えば目的地まで到着した後に、クルマを自動的に自宅へと戻すといったことも可能ですし、無人運転中に予期せぬ動きや状況に陥った際は、指令センターから遠隔で指示を出す「シームレスオートノマスモビリティ」という技術で、安全にクルマを移動させることができます。
搭載するパワートレインは、160kW出力のモーター2基を前後に搭載したツインモーター4WDとし、システム最高出力435ps・最大トルク71.4kgmと当時は非常に強力なユニットでした。
くわえて、当時新たに開発された大容量バッテリーを採用することで一充電当たりの最大航続距離は600kmを実現。
バッテリー残量を気にすることなく、スポーティな走りが楽しめるようになっています。
また、「V」の字風のライトやフロントグリルなどを用いたダイナミックなエクステリアデザインと、和をイメージしたインテリアも「IMx」の魅力です。
日産車の特徴であるVモーションのフロントグリルが目立つエクステリアは、全体的に丸みを帯びた柔らかさのなかに、エッジを効かせたシャープなデザインを採用。
これらは、静かながらもパワフルに走るといったEVの特徴を、“和”で表現したといいます。
インテリアも同様に、日本ならではの伝統的な感性や美意識を取り入れたものになっています。
例えば、室内を囲むインストルメントパネルは美しい木目調になっており、外の風景との調和を楽しむことができます。
またシートの足元部分は空間を持たせて作られており、それによってまるで浮いているかのような近未来感あふれるシートデザインとなっているのもポイントです。
そんなIMxの発表から1年後の2018年には、進化したコンセプトモデル「IMx KURO」がジュネーブモーターショーに登場。
市販化も近いと思われましたが、それ以降IMxという名前のコンセプトカーは表に出てきませんでした。
その代わりに、2019年にIMxの特徴を受け継ぐコンセプトカー「ニッサン アリア コンセプト」が発表され、2022年に日産初の電動SUV「アリア」として市場デビュー。
「IMxのまま」とはなりませんでしたが、アリアの随所にIMxの面影を感じることができます。
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