“雪の日”に重要な「除雪と準備」! 高性能なクルマこそ“油断大敵”!? 安心して走るための「冬支度」とは
降雪地域では、スムーズな出発をするために事前の準備と丁寧な除雪作業が欠かせません。近年の高性能なクルマほど慎重な対応が必要だと言いますがいったいどのようにすればよいのでしょうか。
雪の日に重要な「除雪と準備」とは
降雪地域では、朝クルマに乗ろうとした時、車が雪に埋もれているという場合があります。
このような状況では、出発前の準備が欠かせません。
愛車を守りつつ、安全なドライブを始めるための準備方法とはどのようなものでしょうか。
一晩で数十センチの積雪がある地域では、駐車場の状況が僅かな時間で一変することがあります。
特に隣接する車両の間には風で雪が吹き溜まりやすく、クルマの周囲に雪が積もることで発進が難しくなることがあります。
これを防ぐためには、スコップなどの除雪用具を準備しておくことが重要です。
まず、車両の周囲1メートル程度の雪を除去し、平らに整えます。
その後、車体に積もった雪を下ろしましょう。
効率よく作業を進めるには、屋根から順にウインドウやボンネットの雪を落としていくとよいでしょう。
除雪用ブラシや小型のダンボールを折りたたんで簡易スクレーパーのように活用すると、車体への傷を防ぎつつ効率よく作業が進みます。
ウインドウの凍結対策も重要です。凍結防止用シートを使うと、ガラスが凍らず、雪を一気に取り除けて便利です。
または、スクレーパーやプラスチック製のカードを使って頑固な霜を取り除きます。解氷剤を事前に吹き付けておくと凍結防止となり安心です。
また、事前にワイパーを立てておくことも大切です。
タイヤハウスやホイール内に雪が詰まると、ハンドル操作が重くなり、異音が発生することがあります。
事前にブラシや工具を使って軽く叩き、雪や氷を取り除くことを忘れないでください。
近年のクルマには、多くの安全支援機能が搭載されていますが、これらのセンサー類が雪や曇りで隠れると機能しなくなることがあります。
フロントグリルに搭載されるレーダーセンサーや、フロントウインドウ上部のカメラ周辺を清掃し、十分に露出していることを確認しましょう。
メーターに警告表示が出ている場合は、センサーが正常に動作していない可能性があります。
デフロスターやエアコンを使用してガラスの曇りを解消し、安全支援機能が正常に作動する状態を確保してください。
道路状況に応じたタイヤチェーンの装着も重要です。
深雪ではスタッドレスタイヤだけではスタックする恐れがあります。
さらに、チェーン装着時にはトラクションコントロール機能をOFFにする必要がある場合もありますので、取扱説明書を確認しておきましょう。
また、ディーゼル車を使用する場合は、寒冷地用の軽油を使用することが推奨されます。
通常の軽油では低温下で成分のパラフィンが固まり、燃料フィルターが詰まってしまい、エンジンが始動しなくなる可能性があります。
寒冷地を走行する際は、現地で燃料を補給する計画を立てておくと良いでしょう。
雪国でのドライブは、高性能な現代のクルマほど準備が必要になり、雪への対策と知識が求められます。
Writer: 山崎友貴
自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。
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