近年の軽自動車は、最新の先進運転支援システムの採用をはじめ、静粛性の向上や内外装の質感も高まっているなど、普通車の上級モデルにひけを取らないものも増えています。
　
　スズキの新型「スペーシア」シリーズもまさに「軽自動車クラス」を超えた快適性を持っており、SNSなどでも評価の声が多数寄せられています。

　スペーシアシリーズは2013年に登場しました。従来の「パレット」の後継モデルにあたります。

　人気ジャンルの軽スーパーハイトワゴンとして、スズキのラインナップでも中核を担い、親しみやすいデザインの標準タイプに加えて、当初はエアロパーツを装備し存在感を強めた「スペーシア カスタム」の2本立てで展開されています。

　同ジャンルのホンダ「N-BOX」とは販売台数でも肩を並べるライバル車で、軽乗用車の販売台数ランキングではトップ3に入ります。

　現行型は2023年11月に発売した3代目。歴代のポップで親しみやすいスタイリングはそのままにデザインを一新。安全装備の強化や居住性の向上、燃費の向上も図りました。

　2024年9月には、近年トレンドとなっているSUV風エクステリアを採用した「スペーシア ギア」が先代同様に追加され、計3タイプ展開となっています。

　パワートレインは660ccエンジン＋マイルドハイブリッドに新CVTを組み合わせ、2WD（FF）と4WDを用意。スペーシア カスタムとスペーシア ギアは、ターボエンジン搭載グレードも設定しています。

　内外装デザインはシリーズ共通で「頑丈で大容量のコンテナ」をモチーフとし、エクステリアはコンテナを彷彿とさせるビード形状を採用しました。また、フロントからリアにかけてキャラクターラインを配して、よりスクエアさを強調しています。

　インテリアは、インパネや前席ドア上部を立体的にすることで広さを表現。スペーシアではブラウンをメインにカフェラテ色をあしらったことで、モダンな空間を演出しています。

　スペーシア カスタムではブラック基調にボルドー（ワインレッド）とピアノブラック加飾を用い、さらにスエード調のシート表皮を採用することで、高級感のあるインテリアとしています。

　スペーシア ギアでは、カーキのアクセントカラーやオレンジのステッチをあしらい、シート自体も撥水加工を施すなど、アウトドアでの使い勝手向上とタフギアらしさを両立しています。

　また、シリーズ全車で上級モデルのリアシートには、軽自動車クラスとしては非常に珍しいオットマンを装備しました。

　このオットマンは正式には「マルチユースフラップ」といい、座面先端にヘッドレストのような機構（フラップ）を備えたことで、さまざまな使い方に対応しています。

　フルに伸ばせばオットマンとして利用できるほか、走行中に姿勢を支えられるレッグサポートモード、格納しフラップを起こすと、荷物落下防止のストッパー機能としても利用できます。

　このほか、シートも大きな可動域のリクライニングやロングスライド、左右独立アームレストを装備し、スライドドアには日差しを遮るローラーブラインドが装備されるなど、居住環境でいえばもはや上級モデル並み。

　さらに、先進機能でも最新の「デュアルセンサーブレーキサポートII」をスズキ初採用し、全車に標準装備しており、全車速追従のアダプティブクルーズコントロール、車線維持支援機能、電動パーキングブレーキおよびブレーキホールド機能を設定。

　ステアリングヒーターやヘッドアップディスプレイも備わり、普通車の上級モデルと同等かそれ以上の充実した内容となっています。

　SNSなどでもこうした“上級車並み”の充実装備については高評価する意見が多く、「装備は凄く充実しててびっくりしました」「内装こんなに立派なんだ」「内装の質感は素晴らしい」「今の軽ってこんななの!?」など、好印象を持つ人が多いようです。

　また、「軽なのにオットマン付いてる！」「リアシート高級車やん」「新型スペーシア、オットマンや後席アームレストもついとるんか」など、画期的なマルチユースフラップの採用を驚く声もみられます。

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　スペーシアの価格（消費税込）は153万100円から182万4900円、スペーシア カスタムは180万1800円から219万3400円、スペーシア ギアは195万2500円から221万7600円です。