トヨタの名車「2000GT」50年ぶりによみがえった!? 流麗ロングノーズ&パカパカライトを完全再現! 斬新すぎる「2020GT」の正体は?

「東京オートサロン」ではさまざまなカスタムカーがお披露目されますが、2020年に開催された同イベントでは、トヨタ「2000GT」を現代に蘇らせたようなクルマが出展されました。自動車専門学校の日本自動車大学校(通称:NATS)が手掛けたモデルですが、どのような特徴があるのでしょうか。

あの「2000GT」をまさかの“軽”で完全再現!?

 カスタムカーの祭典「東京オートサロン2025」が2025年1月10日から12日まで開催されます。
 
 東京オートサロンでは、チューニングショップのユニークなカスタムカーが一堂に会するほか、近年は自動車メーカーが新型モデルを発表する場になるなど、年々規模を拡大しています。

トヨタ「2000GT」に仕立てた「2020GT」がスゴい!(画像提供:NATS)
トヨタ「2000GT」に仕立てた「2020GT」がスゴい!(画像提供:NATS)

 さらに注目されるのは、自動車学校の生徒たちが制作する斬新なモデルです。

 これまでに出展されたモデルのなかでも特に目を引いたのは、「東京オートサロン2020」に日本自動車大学校(通称:NATS)が出展した「2020GT」です。一体どのようなモデルなのでしょうか。

 2020GTとは、トヨタとヤマハが共同開発したスポーツカー「2000GT」をオマージュしたモデルです。

 2000GTは「ロングノーズ・ショートデッキ」と呼ばれる伝統的なスポーツカーテイストを取り入れ、曲面を多用した流麗なファストバックモデルとして1967年に登場しました。

 パワーユニットは2リッター直列6気筒DOHCを搭載し、最高速度は220km/h、0-400m加速は15.9秒、0-100km/h加速は8.6秒という、当時の世界トップクラスの動力性能を達成しています。

 足回りには4輪ダブルウィッシュボーンを採用し、4輪ディスクブレーキ、マグネシウム製ホイールを装着するなど、国産の量産車として初搭載される技術も多く取り入れられました。

 1970年に販売終了するまでの2000GTの生産台数はわずか337台と言われており、デザインの良さや希少性もあって、オークションに出品されれば、1億円を超える価格で落札されることも少なくありません。

 そんな往年の名車を、NATS カスタマイズ科の学生が2020GTとして現代に復活させました。

 2020GTは、スズキの軽スポーツ「カプチーノ」(1992年式)をベースとし、ホイールベースを250mm延長し、ロングノーズ化。

 2000GTの特徴のひとつでもあるリトラクタブルヘッドライトはマツダ初代「ロードスター(NA型)」のものを流用して再現。テールライトや砲弾型フェンダーミラーは汎用品を組み込んでいます。

 オーバーフェンダーはESB製のBattle Worksを装着し、ホイールはレイズ製「TE37V」、タイヤはトーヨー製「TIRES PROXES R1R」を採用しました。

 NATSの担当者は次のようにコメントしています。

「カプチーノをベースにトヨタ2000GTを再現しており、ホイールベースを250mm延長し、それに伴い各部の延長を図りました。

 NATSでは当たり前にボディをストレッチしていますが、実は結構大変な作業がテンコ盛りです。

 フロントサイドメンバー、ブレーキパイプ、ラジエータホース、コンデンサーパイプ、配線などなどまだまだあります。

 作業量が多いので完成するのはいつも東京オートサロンが開催されるギリギリです。

 車検も改造部分が多い為、なかなか順調にはいきませんでしたが、何とか完成し、公道を走るテストランキャラバンもクリアできました」

※ ※ ※

 前述のように2000GTは1970年まで販売されており、それからちょうど50年に当たる2020年の東京オートサロンでカプチーノベースの2020GTがお披露目され、多くの来場者から注目されました。

 なお、東京オートサロン2020向けに“2020”GTと名付けたとのこと。車名にもこだわりが感じられるモデルでした。

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