ホンダ最強「スポーツカー」がスゴイ! これぞ究極の「タイプR」! 大排気量“VTECエンジン”&斬新ボディ採用! 専用装備マシマシの「NSX-R GT」とは?

ホンダがこれまで展開してきた「タイプR」のなかには、まるでレーシングカーを彷彿とさせる究極のタイプRともいえるモデルが存在していました。一体どのようなクルマなのでしょうか。

まるでレーシングカー! 究極のタイプRとは?

 ホンダには、レーシングカーが持つ速さと圧倒的なドライビングプレジャーを追求するピュアスポーツモデル「タイプR」が存在しており、2024年11月時点では「シビック タイプR」がラインナップとして展開されています。
 
 しかし、かつてホンダは様々なタイプRを展開しており、なかでもまるでレーシングカーを彷彿とさせる究極のタイプRが存在していました。
 
 一体どのようなクルマなのでしょうか。

究極の「タイプR」とは?
究極の「タイプR」とは?

 そのクルマとは、「NSX-R GT」です。

「NSX」は、1990年に登場し、近年のスポーツカー文化の隆盛に大きな貢献を果たした1台です。

 初代モデルは2005年まで随時アップデートを繰り返しながら15年間にわたり展開され、その間には様々なモデルが登場しました。

 そのなかでも、特に貴重だとされているのがNSX-R GTです。

 同車は、2005年に発売された「NSX-R」の特別仕様車。

 当時、ホンダが参戦していた「スーパーGT」のGT500クラスに出場するためのホモロゲーション取得用車両として製作され、限定5台が販売されました。

 NSX-R GTの特徴は、スーパーGT車両を彷彿とさせる専用のエクステリアにあります。

 まず目に入るのが、車両の上部やサイドに設置されたエアインテーク。

 特にリアハッチに設置された煙突のようなエアインテークは目立つパーツでした。

 このリアハッチ上のエアインテークは実はダミー。

 スーパーGTの車両であれば、ここから空気を取り入れますが、NSX-R GTのものは空気の取り込み口ではありませんでした。

 また、前後にはカーボン製のフロント・リアバンパーを大きく張り出す形で装備。

 ベースとなったNSX-Rと比較して全長180mm、全幅90mm延長されています。

 これらの専用エアロパーツがNSX-R GTというクルマの特別感をより引き上げていました。

 大幅に手が加えられたエクステリアと比べてインテリアに変更はなく、エンジン、足回りのスペックには変更はありません。

 しかし、手を加えなくても十分な性能を秘めていました。

 ミッドシップレイアウトで横置きに搭載していた3.2リッターV型6気筒自然吸気のVTECエンジン(C32B型)は、最高出力280ps・最大トルク304N.mという高性能ユニット。

 最高出力の変更はないものの、NSX-R GT用に再調整が施されていました。

 そんな公道を走ることができるスーパーGT車両とも言えるNSX-R GTは、限定5台が販売されたものの、価格が5000万円と高額だったため、わずか1台しか売れませんでした。

 オーナーは世界にただ1人しかいないという非常にレアな1台なのです。

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