リッター0.9km!? “極悪燃費”の「カクカクSUV」登場! V12エンジン&MT搭載でめちゃ楽しそう! 丸目レトロな「LM002」米で出品

海外の高級車オークションハウス「RMサザビーズ」に、極上のランボルギーニ「LM002」が出品されました。はたしてどのようなクルマなのでしょうか。

まさかのリッター0.9km!? 極悪燃費の「LM002」とは

 世界最大のコレクター向けカーオークションハウスの「RMサザビーズ」が、ランボルギーニのオフロード4WD「LM002」を出品し世界中で注目を集めています。

燃費悪すぎ!?
燃費悪すぎ!?

 RMササビーズは、1990年代初頭、カナダで創業した「RMオークション」が前身で、現在は米国のオークションハウス「Sotheby’s(サザビーズ)」の傘下となっている、超高級車を専門とするオークションハウスとなっています。

 サザビーズは世界最古の国際的なオークションハウスで、創業は1744年のイギリス ロンドンとされています。ムンクの「叫び」が1億9900万ドルで落札され、世界一高額な落札価格を記録したのは、このサザビーズが開催したオークションでした。

 このような経緯もあり、RMサザビーズは世界で最も格式が高いオークションハウスのひとつとされ、億超えの落札価格は珍しくなく、出品されるクルマは最上級クラスのものばかりとなっています。

 そんなRMサザビーズに今回出品された、「チーター」という愛称も持つLM002は、イタリアの高級スポーツカーメーカー「ランボルギーニ」が1986〜93年の間に、わずか328台のみ販売したオフロード4WD(当時はまだSUVという言葉がなかった)で、マルチチューブラーフレームと呼ばれる径の小さい鋼管を組み合わせたフレームに、FRP製のパネルでボディを形づくり、「カウンタック」に搭載されていたV12 5.2リッターエンジンをフロントに搭載していました。

 このエンジンは、粗悪なガソリンでも走行できるように調整され、砂漠地帯の走行にも対応できるエアクリーナーや、酷暑に対応する大容量ラジエーターを装着するなど、過酷な環境でのオフロード走行を可能とする設計となっていました。

 エンジン最高出力は450PS、最大トルクは51kgmで、最高速度は時速206kmというスペック。トランスミッションは副変速機付き5速MTで、フルタイム4WD(燃費走行のための後輪駆動切り替え付き)というパワートレインを持ち、独立したシートを備える4人乗りモデルです。ボディ後部にラゲッジに追加で2名乗車できる機構を備えていました。

 ボディサイズは、全長4795mm×全幅2000mm×全高1850mmとトヨタ「ランドクルーザー 300」に近い大きさで、車両重量は2.7トンとなっていますが、0 – 60マイル(時速97キロ)を7.7秒で走行できる驚異的なスペックを誇っています。

 注目に値するのが、大型トラック並みの容量約288リッターの燃料タンクで、カタログ燃費は8mpg(マイル毎ガロン)。これはメートル法に換算すると約3.4km/Lとなります。実燃費では1km/Lを切り、0.9km/Lという話もあります。

極上の「LM002」がRMサザビーズに出品される

 RMサザビーズに出品されたLM200は、1988年3月17日に完成し、同月18日に米国ニュージャージー州に納車された米国市場向けの個体で、人気の高い初期型のキャブレターエンジンモデル、ホワイトのボディカラーにブラックレザーのインテリアカラーという仕様です。

 また、エンジンを取り外して、クラッチを含むトランスミッションのリビルドを行い、エンジンはキャブレター、ディストリビューター、プラグ、排気システム、バッテリーなどが新調されるなど、総費用4万5000ドル(約694万円)のレストア費用がかけられています。なお、このレストアは、世界的に有名なエバンス オートモーティブ社が行っています。

 さらに、LM200専用の特殊で入手困難な「ピレリ スコーピオン」タイヤ(おそらくランフラットタイヤで”325/65VR17”という特殊な規格と思われる)はスペアタイヤも含めて新品にされ、オリジナルのタイヤセットも付属しているとのことです。

 2017年には、外装の修復とオリジナルのボディカラーに再塗装され、インテリアも再装飾が施されています。

 出品されたLM200の走行距離は5万4000kmと少なく、極上の状態となっています。

 加えて、2018年に開催されたロサンゼルスオートショーで発表されたランボルギーニの新しいSUV「ウルス」の発表の際、この個体が紹介されたというエピソードも持っています。

 落札価格は、325万〜375万ドル(約5015万〜5786万円)が設定されています。

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